死刑囚は、疑似の街で普通に暮らさせて、殺した相手そっくりに整形その他でした刑務官によって、幸せを感じて生きていたいと思ったときに、自分が殺したやり方で殺される、という死刑執行がある世界の話。
死刑囚の生活は24時間生中継で、その見た目からファン多数。
社会現象になっている。
視聴者たち、提供する側の人たちと脚本家、執行官と元公僕で疑似の街で住民として生活する人たち、すべてが普通のようで歪んでいて、気持ちの悪い悪趣味な世界。
その中で、人とは、命とは、愛とは。とても考えさせられる話だった。
ラストがすっきりしないけれど、だからこそ良いのだと思う。
普段の好みだったら読まない絵柄で設定だったのだけど、どうにも気になって上下巻、まとめて購入したのだけれど、買ってよかった、読んでよかった、と強く感じている。