男女が本能で結ばれるってこと、本当にあります。
よく言う「赤い糸」としか、言いようが無いのですが、僕と彼女との関係も、正に「赤い糸」で結ばれてた仲でした。
それも本能そのものが関係して。
彼女は知り合い(8才上の男の先輩)の妹で、僕と生まれたのが一週間後の同い年の子でした。
初めて出会ったのは、そのお宅に22才の時仕事で呼ばれて初めてお邪魔した時です。その時、上がった座敷の長テーブルにその子も、先輩や母親と一緒にテーブルにいて、何をするでもなく(ポテチか何かでお茶飲んでたかな?)座って鋳ました。
その時です。初めて行き合ったその子に対して
「この人だ。僕がイレるのは!」
と、心の奥底から頭のてっぺんまで、その思いが貫いて行ったんです。
その子はかわいいとか美人とかでなく、いつもふてくされて「ったく、やんなっちゃうな」と言うような表情で、他の子と混ざったら垢抜けない、逆に「奥さんにしたくない」方の子でした。
後から分かったのですが、酒が強くその家にいくと、必ず缶ビール2本は開けて酔ってました。
仕事は、高卒後どこかの会社に勤めていたけど辞めてしまい、出会った時は「家事手伝い」。
僕は当時片想いの別の人がいましたから初めて会った時、起きた気持ちは複雑なものでした。
「この人と結婚するのかぁ」と思うと、人生の荷物を背負うような感覚でした。
ですが、不思議なことにその子だけは、本人がどうして欲しいか、どうすれば笑顔になるか、何故か先に読めるんです。
相手も僕の事が気になっていて「○○さん、愛してる!と、涙ながらに独り言を言っているのを聞いてしまいました。○○さんはもちろん僕の名前です。
その後しばらくして、付き合い始めたのですが驚きでした。相手の気持ちが手に取るように分かるんです。どうしてあげれば嬉しい気持ちにさせてあげられるか、全部先回って分かるんです。
セッ○○も同じでした。相手がしてほしいこと、どうしたら気持ちよくしてあげられるか、どんな事をしてほしいのか、全部読めて、毎回いつも混じりあって一つになっていく、そんな愛し合いができました。
ですが、彼女の方が結婚予定前に、脳出血で急死してしまい、僕は半身もぎ取られた思いで、その後も誰とも恋愛することはありませんでした。
そんな僕の経験ですが、赤い糸ならぬ、下半身が教えてくれる結婚相手って、ホントにいるんです。