表題作のみ全6話+描き下ろしで合計183ページ。素直なワンコ・純恋×男子校のマドンナこと東城先輩のお話です。偶然居合わせた純恋が喧嘩中の東城先輩を庇ったことをキッカケに、二人が急接近して…というストーリー。純恋が、一見平凡なDKなんですが、ちゃんと育てられたんだろうなぁ。素直できちんと謝ったり、他人のことを気遣えるところがとても好感が持てました。懐いてくる感じがまさにワンコ(柴犬くらいのサイズ感?)で、東城先輩が純恋を好きになるのにも頷けました。特に大きなイベントなどがあったり当て馬が登場するわけではないんですが、当たり前の平凡な日常がちょっと色付いて見えるような、そんな雰囲気のストーリーでとても良い読後感でした。作者さんがあとがきで、敢えて受け攻めの表記を入れなかったと書かれていましたが、個人的にはこの立ち位置でしっくりきたので問題なしでした。今は少し幼さが残る純恋ですが、あと何年かしたらもっといい男になってるのかな。是非続きが読みたくなる作品でした。