うん、うん。覚悟してた。きっとレビュー数少ないだろうなぁって。絵柄の好みもあるだろうし、ガッツリとエチがあるわけでもない。取り立てて、大きな問題があるわけでもない。そんな作風の暮作品が、何故だかクセになってます。いいんです。私が好きだから、いいんです。優しいからいいんです。
穏やかで、特別何があるわけでもない日常の中で、
静かに恋の炎が灯り始めて、じわじわと光と熱を放つ。そんな感じのイメージの暮作品ですが、恋をしている本人からしたら、大きく心が揺り動かされて、穏やかに見えても恋している彼等にとったら、毎日が輝いて見えるんだろうなぁ、なんて勝手に想像している私です。ほのぼのと、優しい優しいお話2組です。
一組目CPは、昔、バイト先で先輩後輩だったシオさんと鈴屋。偶然の再会で、長年の独身生活で培った自炊力で、すっかり鈴屋の胃袋をつかんでしまったシオさん。好きな時にご飯にありついて、またふらっと帰ってしまう鈴屋はホントに野良猫のようですねぇ。世話焼きとは言っても、懐かれたら嬉しいし絆されるのも自然かな。。猫のように、急に姿を見せなくなった鈴屋を心配して…
ふらふらと地に足つかない生活に見切りをつけた鈴屋。誰かの為に自分を変えたい、変わりたいと思えるって、素敵な事ですよね。ガンパレ鈴屋。恋の勝利を手に、野良猫は棲み家を見つけたようです。可愛いお話でした。
2組目は、シオさんが通うカフェのマスター・水上と、わんこな大学生・伊崎の物語。一途に恋するわんこが可愛いのですが、飄々とした水上はつかみ所がなくて、のらりくらりと一筋縄には行かない恋模様。スレートブルーの瞳に惹かれた伊崎くん。まっすぐ気持ちをぶつける彼の心が、空色に映えるスレートブルーよりも眩しいかもしれませんね。思っていた以上に、水上さんが可愛い人でした。伊崎くん、見る目あるね。表題作よりこちらの方が好きかも。
『ほっこりBLの名手』と言われる暮先生。次回の作品楽しみにしております。