αの竹尾×βの伊折。
Ωと付き合っては運命の番に取られるβの伊折が出会ったのは、αの竹尾。
竹尾と伊折の共通点はα嫌い。
竹尾からの誘いでセふレになる2人。
竹尾は伊折が好きな様子だけど、伊折は恋愛をする気はない!と突っぱねている。でも体は正直で、会うことは拒否せず、むしろ毎日のように会って楽しそう。
伊折のα嫌いはわかりやすいのに、竹尾のα嫌いはなかなか明かされない。ある出来事をきっかけに竹尾は自分のα嫌いをあかすのだけれど、前半の2人のやり取りをじっくりと描いてあるのに対して、ページ数の関係なのか、この話の要のところでやたら言葉での説明をギュッと詰め込んで、複雑な感情から己の傲慢さや性についての後悔などがてんこ盛りで目まぐるしく、せっかくの見せ場が少しもったいない描き方だなと思いました。
わだかまりも隠し事もなくなった2人が、突然10年後にもびっくり。しかも見た目があまりに変わらずなので違和感。けど、最後の竹尾のモノローグはとても良かったですし、竹尾のもつα性がそうさせている行動や、サガには逆らえない本能的なものでも、薬や話し合いや思いやりでカバーしていける描き方などはとても良かったです。こんなにしっかりとした内容だから、上下巻にして竹尾の過去をもう少ししっかりと描き切ってほしかったですかね。