ネタバレになるから詳細は控えるが、この聖徳太子の設定はあり得ない。
あり得ないが、一つの聖徳太子像として綻びがない。
史実の上に描かれた、美しくミステリアス、そしてとっても恐(畏)ろしい聖徳太子。
聖徳太子伝や歴史の一つの解釈として、太子の人間としての弱さも含めて魅力的な作品です。
(↑この紹介では伝わらない。読んだら多分度肝を抜かれると思う)
なにより、この作品は、私に政治的なものの見方、考え方を教えてくれた。
っていうか、めちゃくちゃ分かりやすいんだよねえ。。。
登場人物は、しょっちゅう政治の話をしている。少女漫画なのに。
しかし政治も歴史も分かりやすく、恋も面白い(語弊あり)。
難しい事を、簡単にさらっとやってのけて難しく見せない。
難しくないからこそ、読者は、作品の深い所に引きずり込まれて魅せられる。
それを傑作と、人は言うのだと思う。
傑作の名を欲しいままにするこの作品を、男性も女性も一度読んでみてほしい。
(ジャンルが今、青年漫画になってるけど、元は少女漫画です。昔の少女凄いわ)