19世紀イギリスが舞台。
黒を基調とした作画はとても美しく、単純に言えば堕天使と人間の恋模様なのですが、とてもドラマチックに描いてありました。
堕天使が意外にも人間的な感情の持ち主ですが、悪魔寄りの非情な面があり、天使の能力で傷を治してしまうなど超人的で魅力的です。
そして堕天使に魅入られる青年アランは、怯え悩みながらも芯はとても強く、堕天使と対等に話すようになっていくので2人の関係性の変化がとても楽しめました。
アランは下っ端の警察官なのですが、憧れの先輩や優しい同僚に嫌な上司、下級亡霊や堕天使仲間など、脇役もしっかりと作り込んであり、とても読み応えがあります。
ページ数が多くたっぷりと読めて満足感の高いファンタジー作品です。