シリーズ1作目。先輩の田町に連れてこられたバーでオーナーの芦原にほぼ一目惚れの村上。月に一度だけ体を重ねる関係はからかいなのかセフ レなのか、よく分からないまま月日が流れ、この関係にしびれを切らした村上が物語を動かし、一見、ストーリーのキーは村上のようで圧倒的に芦原がキーマンだった。
芦原は思ったことを正直にストレートに言うから口が悪くてキツイ人のように見えるけれど、変なところで臆病だったりして魅力溢れる面白い人だから、その相手が村上のような直情で素直なタイプは合わないかなという思いが消えず、☆3以上にはできなかった。
村上にちょっかいかける榊の人物像も興味深く、村上が主役として物足りなかったのも☆を増やせなかった要因の一つ。
高校生の短編が1作入っていて、こちらはあまり記憶に残らない話だった。