小説“永遠の0”のコミカライズ版。これはもう説明不要なほど有名な作品だと思います。映画化もされました。
しかし当時の私は戦争を題材にした作品が辛くて苦手で、小説も未読、映画も未視聴でした。
そんな中、映画のロケにも使われた海軍航空隊の記念館を訪れる機会がありまして。この作品の登場人物・宮部久蔵のモデルだといわれている方の生涯を知りました。
そしてもう読まずにはいられなくなってしまった。手始めは読みやすいコミカライズから行こうと。
予想してはいたけれど、読み終わった後には涙と鼻水で顔面グシャグシャになりました。宮部がどんな思いで妻子を残して征ったのか。想像するだけで胸が痛いです。
主人公には“二人の祖父”がおり、そのどちらもが愛情深い。命が繋がってきたことの尊さを思うとともに、いざ世情が変われば、その尊いはずの命さえ軽く扱われることもある。それを肌身に感じた作品でした。
国に殉じた多くの方々の御魂の平穏を祈りたいです。
そして余談ですが、映画で宮部を演じた俳優さん、モデルとなった方とお顔立ちがよく似ているんですよね。もしかしたら、それがこの俳優さんが起用された理由の一つでもあったのかな。ふとそんなことを思ったりしました。