ネタバレ・感想あり悪玉のレビュー

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淡い哀しみに満ちた表題作と俳優同士の恋
ネタバレ
2022年12月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 森崎正彦はシャー芯を万引きしようとしたところをスマホで撮られてしまいます。撮ったリーマン羽良多陽平は、黙っているから暇潰しに付き合えと言います。大学への推薦の決まっている森崎は仕方無く一緒に映画に行き、寝てしまった羽良多のポケットのスマホに手を伸ばすのですが、手を抑えられて、君はやっぱり手癖が悪くて俺より悪い奴だと言われ、口でしろと命令されるのでした。羽良多は生きていること自体ひたすらつまらない暇潰しだと言います。自分を巻き込んでおいてつまらないなんておかしいと言う森崎に、羽良多はごめんねと謝り、君がいてくれて良かったと微笑み、羽良多は森崎をホテルに連れ込むのでした。森崎の万引き、羽良多の脅迫、家族の、過去の、様々な悪が濃淡を見せながら描かれ、雪降るクリスマスを迎えて終わります。『ノンフィクション』 BLドラマを撮影する一ノ瀬啓介は上手く演技が出来ず、相手役の田淵文世に本読みに付き合ってもらいます。演技の上手い文世と読み合わせるうちに、一ノ瀬は文世に恋をしてしまいます。ドラマのワンシーンなのか、リアルの二人なのか、リアルだけど本当は演技だったのか、フィクションとノンフィクションとの間を行き来するトリッキーな作品です。
ジメジメふわふわ
2022年8月21日
何だかジメッとしてるな〜、良いな〜と思ってクーポン使えるし読んでみました。
吉田先生、以前読んだ作品はそんなにしっくり来なかったのですが、本作はかなり好みでした。
表題作は万引きしてしまった高校生と目撃したサラリーマン。
続けて、芸能人同士のお話です。

作品から漂うジメジメとふわふわ感がとても良かったです。
お話が面白いというより、見せ方が色気があるし上手いなと思います。
この雰囲気に巻き込まれる素質がある人が読むとどっぷりハマるのかなと思いました。
エロさとか、ビシッと腑に落ちるストーリーを求めると物足りなさ感じてしまうかもですね。

ずっとジメッと感が漂っていながら、絵柄の効果もあってふわふわ優しい。
どちらのお話も着地している様で苦味が残る終わらせ方、それでいてモヤモヤも残らない読後感。
こういうハッキリしない心地良さ、とても好きです。
繊細な心理描写。独特な雰囲気と余韻。
2016年7月18日
200ページ、表題作+BL?俳優のお話、約半々で2作品。

繊細な画とマッチする、繊細なお話でした。
日常の不安定な心の描写が上手です。
共感して途中涙がポロポロでしたが、人によるかも。

こういうトーン?雰囲気?が好きな人にはたまらない。
読後に独特な余韻が残ります。

ちょっとネガティブでしんみりした感じ。
その代わり大きな盛り上がりやラブラブハッピーはない。
絡みもあるようなないような。

盛り上がりを期待する方には物足りない。
アンダーな雰囲気が好きなストーリー重視の方には、作者さんの世界に浸れるかも。
この二人だけの世界が好き。
2015年10月12日
吉田ゆうこ先生のファンってんのもあるんだけど、個人的にはこういう二人だけの世界って雰囲気が好きだったから、読んで良かった。確かにエロ度は低めだけど、えろだけがBLの全てじゃないと思うし、読み終わって心に残るもんがあって良かったな!
とにかく『暗いお話し』です
2025年5月22日
「悪玉(表題作)」「ノンフィクション」の2作品、入ってます。
「悪玉」は、とにかく暗い。。。逆に暗すぎてページを捲るのが怖かった。最後の最後にやっと、暗さの原因が分かって"なるほど〜〜"と理解。坦々と時間経過だけする2人の物語でした。

「ノンフィクション」は作者さんいわく、『「悪玉」が暗いからコチラは明るく〜〜』とありましたが吉田先生の明るさは満天の星空でも見えない星の光ぐらいです。笑う、ほっこりはラストの一瞬だけでした。
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悪人になりきれない彼ら
ネタバレ
2025年3月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 二作品とも悪人になりきれないふたりが悲しくも優しく、せつなかったです。最後、虚構では無い初めての感情を知った彼らの笑顔がまぶしかったですね。繊細で儚げな作画とお話がとても合った1冊でした
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恋に落ちたのね
ネタバレ
2025年1月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ えーーと。作者様コメントで悪玉が暗い話だったのでノンフィクションの方は明るくしてみたとありますが…明るいか?
とひとり突っ込みを入れた。どちらもふたりだけの世界。ふたりっきりでまわりがない、恋に落ちるとそうなるのはわかるけど恋の嬉しさよりも一抹の不安や仄暗さが目立つ。そういえばそれも恋か。
安定の切なさ
2024年9月3日
この方の作品は一貫してハッピーエンドらしくないハッピーエンド。だからこそ余韻が残るしハマります。
2作品ともせつない気持ちのまま読み終わりました。大好きな作者様の初期の作品もたまりませんね。
今回は芸能ネタという好みの内容でなお良かった。
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不器用なだけ
2023年4月11日
タイトルに惹かれて。不器用な2人、可愛いもんだな、悪玉なんていませんでしたよ。するっと読み終わってしまった。もっと悪いやつになり切れるはずなのに、根が優しいんでしょうね。不幸な話じゃなくてよかったです。
もやもや〜
2023年4月23日
作者さん買いです。うーん、どうです?はっきりとしたラストはなく、なんでしょう、雰囲気?余韻?たのしむのかな???わたしにはあんまりでした。
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なんか雰囲気が好きで読んじゃう作家さん
2022年9月25日
200ページ。
表題作3話+『ノンフィクション』2話とその描き下ろし。
雰囲気が好きで何作か読んでる作家さん。この初期作から現在に至るまで、人物描写の背景はぼんやり気味、ふわっとした二人だけの関係性を眺めて楽しむ作風みたいですね。深掘り好きには、雰囲気は好きでも物足りなさが残りがち。
初期の絵柄は目が小さいですね。そして少々決め手に欠ける感がある……目のサイズのせいなの?とか思ってしまってなんかすみません。
表題作は、出来心でのシャープペン芯の万引き現場をサラリーマン(たぶん)に撮られて脅される高校生。そんな些細なことでの脅し脅されの関係は、お互いが「悪玉」になり切れない弱い者同士というのに良く合ってた。
『ノンフィクション』は、ドラマで同性愛カップルを演じる同世代芸能人同士。どこからどこまでがフィクションなのかノンフィクションなのか、はっきりとしない感じが良かったです。あとがきに「明るい話」と書かれてて、あか……るい……だと……?って二度見しました。
こういう終わり方もあり
ネタバレ
2019年5月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ 表題作はお互いを許そうとする救いを求めるも2人の望むような幸せには終わらないもどかしさが余韻として残ります。もうひとつの俳優の話はあとがきにあるように明るめの救いのあるラストでよかったです。
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表題作は
2017年5月5日
タイトルからもある程度想像つきますが、明るく楽しいお話ではありません。が、何となく惹き付けられるストーリーだなという印象。しかし、個人的に暗い話は好みではないので『読んでよかった』とまではなりませんでした。
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嫌いじゃない
2015年7月11日
始まりから終わりまで、淡々と続く会話。合いの手のスマホ。嫌いじゃないんです。終わりがないように感じるお話。絵も綺麗で好みなのに、するする〜と滑るように終わります。エロもあります。さらさらとしたエロ。全てがするする、さらさらとしているのは、作者の意図しているものでしょう。が、ねっちょりとしたエロが一回見たかったなぁとため息。
どちらもスッキリしない…^^;
ネタバレ
2019年7月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 【悪玉】社会人×高校生モノ。歪んだ出会いの歪んだ関係からの恋心。仄暗い雰囲気◎言葉選び◎歪んだ関係の中で温かい部分を突いてくる点も◎…と、好きな点が多いんだけど、淡々と進む話がつまらない^^;背景描写が薄すぎて主人公二人がのっぺらぼうの印象だからダメだったのかな〜高校生の恋心は純愛というよりもちょっとストックホルムsy.的だし、心の弱さを突くには軽いし…正直、高いお買い物感が^^;

【ノンフィクション】同性愛ドラマ俳優共演モノ。演技と現実が交差する展開。マネさんの依頼は残酷〜雰囲気は良かったけど惹きつける物に欠けてたかな。

あとがきに2作目は明るい話とあり、そこが一番の衝撃だった^^;
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作家名: 吉田ゆうこ
ジャンル: BLマンガ
出版社: プランタン出版
雑誌: Canna