ネタバレ・感想あり花咲き道理のレビュー

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小さな劇団を舞台にした人々の様々な想い
ネタバレ
2023年3月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ 売り出し中の小さな劇団に一年前から所属する幹には、人のオーラが形で見えます。雲だったりシャボン玉だったり何も無かったりもするのですが、尊敬するちー先輩こと岡崎智早はいつも乙女な花を散らしています。いつも気怠るげにタバコを吸っているちー先輩は、5年前に座長の関口新に拾われたらしく座長には頭が上がらないようなのでした。やがて幹は、ちー先輩の座長への強くて健気な想いが乙女な花となって咲き乱れていることに気づきます。ところが別の時に、ちー先輩が同じ劇団員の日野とキスしているのを見てしまうのでした。日野もまた、ちー先輩のことを一途に想っているのでした。27歳の幹、30歳の日野とちー先輩に加えて、40代の社長である河合、家庭持ちの座長、二人と共に演劇を志しながら亡くなった藤波と劇団を巡る人達の様々な一方通行の想いがじっくりと描かれます。オーラの見える幹くんは、見守る役に徹し周囲を癒します。独特の個性を感じる作品でした。
味のあるストーリー構成◎!絵は地味。
2022年9月18日
240ページ、1冊表題作。

これは、、、!
スゴイ!
感動するレベルの作品構成。。

ぶっちゃけ、絵もストーリーも地味でパッとしない、、、
ように見える。
けれど、このたっぷりのページ数で、他人のオーラ(お花)が見えちゃう主人公の視点での、ストーリー展開。
表情が乏しい先輩の、心の内が、、このお話を引っ張って行きます。

なるほど〰〰。。。
そういう進みだったのかー。。

いやー、1冊とは思えないほど、、2冊分くらい読んだような、読み応え。。

ただ、やっぱり見目もお話も地味ではあるので、良く在る、”読者受けしやすいBL”
のようなキラキラ見目好いお話を好む方には、向かないような。。
ストーリー重視の、何なら挿絵がなくても、小説もイケるような方にはオススメ!
新感覚BL、間違いない。
ネタバレ
2022年5月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ これは驚いた。素敵な娯楽作品。人のオーラが見えるという主人公ですが、この能力こそフェイクでしたね。(何の役にも立たない…笑)とにかく一周ひっくり返って綺麗に着地する感じがとても好みでした。夏糖先生の手のひらの上で転がされたような感覚もします。こういうのもっと見たいです。
群像劇のよう
2021年6月2日
ラストでこんなにこみ上げるとは…。周りの人のオーラが見える幹くんが、ある劇団に入団することから始まります。公演に向けて稽古を重ねていく過程で、劇団に関わる人々の抱えるものが描かれて行きます。BLを読む体で読み始めて、毛色が違うな?とどうお話が進んでいくのか全く掴めない感じに戸惑ったのですが、読み進めていく内にどんどん引き込まれて最後は胸いっぱいで読み終えました。BLではあると思うのですが重きはそこでは無い気がします。とても人間くさい感動がありました。
皆さんに同意!
2020年3月16日
皆さんが書いているようにBL枠を超え、読んだ後心が温かくなるような良作です。登場人物の皆が思いあっていて私のお気に入りの作品です。
穏やかな群像劇
2017年7月27日
舞台人たちの人間模様を過去に遡りながら追っていきます。表紙のお花まみれが良い意味で期待を裏切られました。お花と新人君の視線がが清涼剤というか蓄光テープのようですね。BLらしい刺激やラブ表現満載ではなく、リアルな低温の時間をちゃんと見せています。良いドラマを観たあとのような読後感です。登場人物が成長を遂げていく様子を淡々と描いていて私は気に入りました。舞台の初日迎えるまでの程よい高揚感とドラマが動く間合いが相まって良かったです。
BLという枠を越えて
ネタバレ
2013年10月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 私はとても気に入りました♪

お話のベースは、小さな劇団の舞台裏で起こるあれやこれや。
何気ない日常風景が丁寧に描かれていて、
刺激的な展開や萌えは少ないけど何となく何度も読み返したくなる、そんな作品でした。

BL的にいうと、お花のオーラを出している『ちー先輩』が受ポジションになります。
無料立読の最後にチラッと出てくる『座長(既婚者)』に報われない片想いをしています。
ひょんなことから、人のオーラが見える『幹くん』がそんなちー先輩の想いを知ってしまったことから物語は進んでいきます。

ちなみに煙のオーラを出している『日野さん』という人は、ちー先輩と体の関係があります。。
表面上はセ◯レのように振る舞っていますが 、実はちー先輩のことが好きで、そのことがずっと言い出せずにいます。

…こうやって設定だけ書くとドロドロしてそうなものですが(笑)、癒し系幹くんの存在もあってか重苦しさは殆どないです。

むしろ読み終わったあと、何がしかの浄化作用すらある作品と思います。

読み手によって評価はわかれるでしょうが、個人的には非常に好みだったため★5にさせてもらいました。
じんわり響く
ネタバレ
2022年6月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 240p。描き下ろし付き。人のオーラが見える劇団員を中心とした話かと思いきやあくまでも中心人物にはならず、そっと周りから見ている。花のオーラを放つ先輩劇団員の心の有り様で放つオーラの変化が気になって仕方がない。しかし、決して前に出るでも無く・・・その気遣いが優しい。飽きる事なく最後まで読んだ。じんわり響く読後感。良かった。
☆表題作のみ!目を惹く花は彼そのもの
ネタバレ
2018年1月31日
このレビューはネタバレを含みます▼ すごく読みごたえがあって、なんだか不思議な作品でした。最初に出てくる、人のオーラが見える幹。彼と、乙女花のようなオーラの持ち主・ちー先輩との恋のお話と思いきや、幹には相思相愛の彼女が。いい感じなのに、別れるのか?と思っていたけど、幹は全体を通して伝えてくれる役割みたいな立場でした。ちー先輩の恋を中心に、それぞれの視点でお話が進みます。あっさりした絵柄ですが、それぞれのキャラや心の動きがしっかり練られているので、お話に引き込まれました。劇団が舞台になっていて、そのセリフと実際の背景とが時折シンクロして、なんだかドキッとします。Hはありますが、チラッとある程度。BL的な萌え度はあまり感じられませんでしたが、なんだかじんわりくるお話でした。それぞれのタイトルも秀逸です!

「花咲き道理」
人のオーラ的なものが見える幹。同じ劇団のちー先輩のオーラが気になって…。

「雨咲き道里」
季節は冬へ。変わらずちー先輩のオーラが気になる中、日野の想いを知ることになる幹。

「蓄光通り」前後編
5年前、ちーが劇団に入った頃のお話。リーダーに想いを募らせて…。

「雲間どうり」
日野の想い。…ちーやんの笑顔が見たいのに。

「ひかりのとおり」前中後編
オーラが不安定なちー先輩。そんなちーやんに日野は…。

「その後の2人。」描き下ろし1ページ
甘い二人。
なんと評したら...
2013年7月29日
新しいBL、あるいは面白い視点のBL。映画で言ったら予算が少なくて脚本だけで面白さが成り立ってる小劇場でしか観れないB級ものとでもいいましょうか。客を選びます的な内容。ものすごくいろんな意味で惜しいです。個人的には80%は良かった。良かったんだけどBL作品としての評価ではなく、脚本が良かったみたいな?モエーとかキュンッとかありまへん。リアリティのあるホモの人の話なんだけど、オーラが見えるという非現実的要素もあり、オムニバス風に主人公が代わっていったり、リアルタイムだったり、過去に遡ったり、劇団だったり、恋愛だったり。いろいろ詰め込みすぎてるかな?話がなかなか進まないので少し中弛みしてしまいました。でも作者さんの視点が嫌じゃないです。ホントに個人的にはその視点好みです!これだけの題材をサラッと描くところはヌオッお主なかなかやりよるのーと感心させられました。オーラの見える彼が主人公ではなかった!とかヘテロでした!っていうのはなかなか新しくて良かったです。
主人公は彼女持ちの傍観者
ネタバレ
2022年6月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ 全240ページ。社会人の劇団のお話で関係の流れをざっくり言うと、団長←受け←攻め。からの、受け→←攻めになるお話でした。攻めは表紙で一番小さく描かれている人で、受けは表紙で一番大きく描かれてる茶髪の人です。表紙で真ん中にいる物語の始まりの主人公はただの傍観者で、恋愛要素には何一つ絡んできません。一方的に話を聞くことはあっても、アドバイスすることも横恋慕することも特集能力で知り得た情報を相手に教えることもしません。本当にマジでただの傍観者です。もう少し主人公絡んでも良かったのでは?と思わなくないですが出しゃばらないのが彼の魅力なのかな。でもBLとしては必要だったのかやっぱり疑問です。受けの気持ちの変わり方も謎でした。ずっと団長が忘れられなくて好きだと言うのはわかります、職場で嫌でも毎日会わなきゃ行けなくて忘れられないよね。攻めとは体の関係まであるのに気持ちが動かないのは本当に恋愛対象にはならないからなんだろうなぁと読んでいたのに、急に攻めが好きで団長のことは諦めてましたって…え?いつ?どのタイミングで?攻めを恋愛対象として好きだと気づく何かあった?なかったよね?と混乱しましたし、駆け足で収束していった感は半端なかったです。個人的に好きな雰囲気の漫画ではあるのでたまにはこういうのも悪くないかなという読後感ではありますが、あくまで変わり種としてなので評価は星3です。
左頬ですよ
ネタバレ
2022年6月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 139ページ、右頬って書いてあるけど、左頬ですね。体の部位は本人から見た左右でいいんですよ~。編集は気付いて欲しかった。
ちょこちょこ視点が変わり、唐突に入る回想。見た目の変化がないので過去なのか現在なのかしばらく読まないとわからず。
そして、まさかの主人公が傍観者…。主人公が受かと思ったら小柄攻なのかなとか、彼女いい子なのに別れちゃうのかなあとか、えっ、間男いんの?しかもセ○レかあ、やだなあとか思ってたら、間男じゃなくて本命だった。
主人公の能力も本人の説明通り特に役に立つということもなく、強いて言えば画面に花を添えてるだけかな。
ただ、受と座長の関係はグダグダしてて、なんだかリアルだなと思いました。座長が悪い人じゃなくて良かったね。
独特
2022年6月6日
レビューが凄く良くて買ってみましたが、大衆受けする漫画ではないです。そういう人向け。
劇団ノリとかもよくわからんような私みたいなのには合わないです。

あと絵の感じでみんな学生と思ってたら、普通に妻子いるような設定らしいので登場人物30代~とかなんですね。見えないなあ。
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作家名: 夏糖
ジャンル: BLマンガ
出版社: 茜新社
雑誌: EDGE COMIX / OPERA