子供のころに絶対的な親の存在が、子供にとっての悪魔だったら?
そのトラウマは誰にも共有できない、したくもないものだったとき、「何が」この暗い奈落の底から引きずり出しえるのかーー?
相手をイアン(男性)にしたのは、女性だと自ずと男は跪いて脚にキスができますが、男はそうはいかない。ということで同性にしているというのは、解説で読んだ記憶があります。
萩尾先生の視点で、共有できない精神の深いところに踏み込む過程をじっくりとノワール小説のように体験できる傑作です。
海外の犯罪小説とかがOKな方は受け入れやすいとおもいますが、耐性ない方にはややハードかもしれません。
はじめて読んだのは高校生のころですが、かなりやられながら読みました笑