リアルタイムで読んでいました。ダイヤルQ2とか、さすがに色々時代を感じる点もありますが、1990年代の作品ですからね。社会問題や人の心の闇を鋭く描き出しつつ、昴流の手袋の理由や星史郎さんの正体などの謎も絡めて、最終話の残酷で衝撃的なラストまで、ぐいぐいと話に引き込む魔力のような魅力は、さすがCLAMP。初めてこの作品を読んでから30年以上経過していますが、今思い出しても少しも色褪せない魅力のある作品です。「人が人を裏切る」なんてことは、東京に限らずどこにでも転がっていることなんだけど、それでも人を信じることをやめたくないからこそ、最後の星史郎さんのセリフが心に突き刺さるし、忘れられないのかもしれません。