死後、成仏するまでの間にする手続きを扱う死役所で、そこで働く人や訪れる人たちの死について、様々な対応をしたり考えたりするお話。
死後の世界というと少し恐いイメージがありますが、現実世界とまるで変わらず、ある意味淡々と手続きを進める死役所。とりあえず死んだ直後に向かう先がこんなところだったら、死ぬという得体のしれないことの恐さも軽減されるかなと思いました。
人の死に方や死ぬまでの過程、死に至る事情などはまさに千差万別で、誰一人として同じ事はありません。だからこそ、様々な人の生き方や考え方に触れられるので、どの話もとても面白く興味深いです。そんな中で、知り合いや事件に近しい状況の人に出会ったりすることで、死役所の人たちにも刺激が加えられ、変わったり変わらなかったりする反応は今後の展開として気になるところです。
とにかく、死刑囚だった人が職員になるとか、死に方によって様々な課に分かれているなど、アイディアが素晴らしいと思います。書類がやたら形式張っている作りなども上手いなと感じました。