黄昏アウトフォーカス
」のレビュー

黄昏アウトフォーカス

じゃのめ

「濡れた犬」から「乾いた犬」になったよ

ネタバレ
2021年7月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ じゃのめ先生の映画部シリーズ新作「宵宵モノローグ」が評判ですね。私もこちらの一作目から読み直し、順番にレビューしていきたいと思います!

読み順は「黄昏アウトフォーカス」「残像スローモーション」「黄昏アウトフォーカスoverlap」「宵宵モノローグ」←フォローさん達のレビュー参考です。ありがとうございます!

このシリーズは、みんな大好きDK男子寮モノ。
寮の同室の真央(受、映画部)と、寿(攻、歪な恋に苦しむ一匹狼、美形)が不器用ながらも映画撮影を通してお互いの気持ちに気づき、結ばれるまでが描かれます。

そもそもが、映画出演を快諾した寿の理由が「真央をもっと知りたい」って...この時点でもう絶対好きじゃん、ぎゃー。

そして先に想いを自覚した真央が、傷ついた寿に勢いで告白するんですが、熱っぽい表情に手はブルブル震え、緊張と興奮でハアハアしながら「俺にしなよ」と迫る。。。
これ、好きな相手じゃなければ結構ヤバいかも...でもなぜかグッとくる。
じゃのめ先生のこういう描写、すごいなと思います。

しかしそんな風に迫ったにも関わらず、いざ寿が受け入れる展開になったら真央は逃げ出すという。。。
取り残された寿は「なんで!?」ってショック受けてましたし、私もポカーンとしました。
その気にさせておいて放置とはこれ如何に。

当然、真央の仕打ちにより気もそぞろな寿は撮影でNGを連発、励ます真央ですが、二人についての話し合いは拒否!
真央は天然の鬼 畜なのか?
それでも腹をくくって撮影頑張った寿は本当に偉いよ。
いつも攻めに怒ってばかりの私ですが、今回は寿の味方です。

そして結局自分の方が身が入らずに大失敗、大切なシーンを台無しにする真央なのでした。
ここまで散々な寿でしたが、雨降って地固まるのでご安心を。
真央は初めてのリアルな恋愛、自分の気持ちに戸惑ってしまっていたんですね。許します...。

良かった...辛い思いばかりしてきた寿が幸せになってくれて。
途中は本当に切なくて胸が痛みました。
もうこれから寿は真央にエロい事しまくって、ヒーヒー言わせてやればいいんだと思いましたが、実際にそうなっていたので、大変満足いたしました!

レビュータイトル「濡れた犬→乾いた犬」は新作「宵宵〜」の小冊子から。真央が寿の事をこう表現していました。
とても可愛い描写なので是非チェックしてみてください〜。
いいねしたユーザ26人
レビューをシェアしよう!