夜を走り抜ける
」のレビュー

夜を走り抜ける

湖水きよ/菅野彰

意味ありげな登場人物リストでもう面白い

2021年7月22日
きよ先生の他作品がいまセール中でとりあえず買い、この作品は少し前にフォローしてる方がオススメされてたセール時に買って積読してました(セール買い積読多すぎまじヤバい) 。
義父から継いだ銀座のギャラリーを経営する美貌の美術商、美術商がプロポーズして盛大にフラれるところを目撃してしまう若き先鋭の彫塑家、美術商の太客の資産家、彫塑家のパトロン、美術商の友人で贋作を趣味で描く鑑定士、美術商をフった(元)恋人、美術商の実の妹、それに姿を消した義父と外交官の義兄とが織りなす人間ドラマで愛憎劇。
この意味ありげな登場人物リストで面白くないわけがない。まず、彫塑って何て読むの?、から始まるくらい私は美術関係疎いので、(ちょうそ と読んで彫刻と塑像のことだそうです) 作家になる前にアートに関係する仕事をしていたという原作者さんの業界知識に圧倒されます。流し読みでは意味が分からなくなってしまうから少しずつ読み返しながら最後まで読了。いやーこの作品ドラマ化されてもいいくらい深かった。レビュー少ないのは何故。間違いなくもっと読まれるべき。超おすすめ。
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