かいじゅう
」のレビュー

かいじゅう

時羽兼成

初めての感覚

2021年8月5日
タイトルと表紙のインパクト、試し読みでグッと惹き込まれ即買いしました。城の荒々しさに、背負ってきた傷の深さを見るようで胸が痛みました。曽母さんから溢れる母性が聖母様の様で、この作品に好きだとか惚れたを望む気持ちが全く湧きませんでした。交わりのシーンはありますが、イヤらしさよりそういう行為自体、本来神聖なものなんだろうと思えました。アガペーという愛の形を見たのだと思います。(更にはエロスとフィリア、そしてストルゲーをも感じ取れました)200ページ足らずですが、人を愛するという事が尊いことだと伝えてくれる素晴らしい作品でした。
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