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藤本タツキ

発売日を待っていました

ネタバレ
2021年9月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 読切で読んでから感銘を受け、漫画の発売日を心待ちにしていました。漫画の発売日を待ったのなんて何年振りだろう…。
藤野が京本の絵を見たときのあんぐりとした顔、京本の藤野が家に訪れてきてくれた時の慌てふためき方、京本が実は自分のことを尊敬してくれていたという藤野の喜び(雨のなかのスキップ最高でした!)。顔の表情や動き、コマの使い方、すごいと思いました。
私は漫画や映画にすごく救われて、尊敬するクリエイターさんがたくさんいます。だから京本の藤野への舞い上がるような気持ちがわかり共感できました。

藤野の漫画を読んで無邪気に喜ぶ京本。その喜ぶ顔が漫画を描く原動力となっていた藤野。でもその京本が殺されて…。それでもなお漫画を描き続けるというシーンでラスト。
なぜ藤野は漫画を描き続けるのか?ということに対し、ある人は、藤野は自分を救うために漫画を描き続けているのだ、と考察されていました。私は、京本のように藤野の漫画を喜んで読んでくれる人がいるから描き続けるのだろうと思いました。
殺人シーンは京アニの事件を連想させるセリフで、ジャンプラの読み切りでは一時セリフの書換えがされていましたが、単行本ではまた違う形ですが最初に近い形で戻っていたのでよかったなぁと私個人的には思いました。
作者の京アニの事件で被害者となった方々への思いが込められていると思うので…。
この読み切りについてよくわからなかったという方は、たくさん考察がネットででているので、是非読んでほしいです。
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