はるのうららの
」のレビュー

はるのうららの

三崎汐

率直に、読んでほしい。そう思います。

2021年9月13日
作者さん買いです。『ほとりのとばり』を読み素晴らしかったので他作も読みたくなりまして。半額クーポンで別作も購入していたのですが、大半の方がレビュー☆5つけてらした本作がどうしても気になり購入しました。…参った…感無量です。
思春期のおぼつかなさ、狭い世界ではみ出し物になることへの恐怖、本当の自分って?本当はどうしたいの?メインの2人以外の登場人物からも心の声が聞こえる様で、心を揺さぶります。お話に出てくる人に悪い人は居ない。田舎という閉鎖的な環境。子供ゆえに今いる環境から抜け出すことが出来ない息苦しさ。皆がそれぞれ必死に生きている。誰が悪くなくとも、どうにも上手く回らない時だってある。間違っても、迷っても、不甲斐なくて泣いたって大丈夫。どんな1日でも明日に繋がっているんだと感じました。
…あぁ…作品の素晴らしさを伝えきれない自分が歯痒いです。
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