さんかく窓の外側は夜
」のレビュー

さんかく窓の外側は夜

ヤマシタトモコ

読み終わるのがもったいない、、、

ネタバレ
2021年11月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 全巻読み終えました。す、すごかったーー!これは、心の殿堂入りです!第1巻の感想は、え、何これ、、!?すごくエロい!好き!こわいけど、すごく面白い!でした。そこからは一気です。でもずっと読んでいたくて、読み終えるのがもったいなくて、一言一句もらさないよう食い入るように読みました。冷川さんと三角くんの関係は、BLというか、「バナナフィッシュ」や海外ドラマの「SHERLOCK」を思い出しました。より、深いところで、惹かれあい結ばれている。色恋を超えている。会話と三角くんの表情がすごくエロい除霊シーンとか最高なんですが、肉体ではないエロが本当に不思議で良いです。そして何よりこの作品で素晴らしいのが、非常に魅力的で、実在してるかのように生き生きした人物たち。冷川さんのようなキャラを生み出せる作者様には感服しかない。第5巻で生い立ちが明かされたときは度肝を抜かれました。こんなダークヒーローは見たことない。この人、めちゃめちゃがんばってきたし、見た目以上にがんばって生きてるんじゃないかって。半澤さん、迎くん、逆木さんの3人は「中身の伴った大人の男」で、本当に頼もしかったなぁ。大好き。半澤さんは父性と人間愛が素晴らしくて。最終巻の「本当にはお前を救ってやれてなかった」てくだり、全編通して一番泣きました。迎くんの優しさに超キュンキュンしたし、逆木さんのぶっきらぼうな優しさとデタラメな頑丈さに惚れました。エリカと逆木さんのその後気になります!「あたしが殺してあげるね」なんて文字どおり殺し文句だけど、ロマンティックになりそうでならない2人が、でも、とても良かった。
すべてを言わないセリフ、最小限のモノローグ。説明が少ない描かれ方だけど、情報量はとても多く、伏線だらけだし、とても一度では味わいきれない作品。読めば読むほど発見があるし、何度読んでも面白いです。
最後にみんな救われて解放されて良かった。心から信じられる「戻る場所」を、見つけられて良かった。
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