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今月(4月1日~4月30日)
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シーモア島


投稿レビュー
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肯定感にあふれる世界2022年12月7日とても好きです。昭和初期の東京の、街並みや建造物、調度品や照明の一つにいたるまで、それはていねいに描き出され、言葉づかいや言いまわし、髪型や服装の再現もぬかりなく、うつくしくレトロな世界感に存分にひたることができます。
高尾先生は昔から、本当に絵が上手い作家さんだと思う。人物の造形や線の美しさに毎回ほれぼれします。金蓉さんは物腰やわらかな美丈夫でありながら、いざというときは一歩も引かない隠れ武闘派なところが良いですね。先生の描く人物は、いつも優しくて繊細で、深く傷ついていて。あやうい一面もかいま見せながら、ときに打ちのめされながら、それでも立ち上がるしぶとさが魅力です。なんど倒れても、劣等感にさいなまれても、自分で前を向ける、自分にとってほんとうにたいせつなものに気づける。そういう底力を、誰しもが持っていると強く信じている作家さんだと思う。 -
文治さま、、、!2021年12月1日はああ〜。こ、これは、読めば読むほど、知れば知るほど、文治さんをどんどん好きにならずにいられない。実際、第1話ではそこまでじゃなかったのに、第3巻を読み終えたいま、すっかり文治さんのとりこです笑。姫子といるときの、スマートで優しい文治さんももちろん素敵ですが、職場での文治さんも私は大好きなんです。その両方を堪能できるのは、読者だけの特権ですね。姫子が決して見ることはない「おっかない軍人」のときの文治さんは、本当に怖い目をしている。でもすごくカッコよくて、ゾクゾクしてしまう。文治さんの目の下のクマは、彼の内面の「影」をそのまま表しているように思うのですが、彼のようにうんと歳上の、優しいけれど影があるような大人の男に、まだ12歳の姫子が恋心を抱いているというミラクルがありがたい笑。奇跡のカップルだと思う。
それから特徴的だと思うのが文治さんの黒い昏い目。どんなに優しく笑っていても決して光を映さない瞳が、彼の捉えどころの無さ、底知れなさを表しているように思えて、なんだかたまらんのです。心のうちをあまり見せず、イロイロ隠し持ってる感じが好き。もっと知りたいと思うし、ずっと見ていたい、、。そして見たいと言えば。文治さんは紳士なので決して姫子を子ども扱いしませんが、「レディ」扱いはしても当然まだ「女」としては見ていない。つまり「男」の顔は見せてないわけです。いわば「待て」なわけです。溢れんばかりの男の色気がたまらん文治さんの、「男」の顔が見られないというじれったさ笑。いつか姫子にだけでなく読者にも見せてくださいね笑。すでに仲睦まじい2人のこれからが本当に楽しみです。どうかどうか幸せでいてほしいです。 -
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一生大好きな作品2021年9月26日ファンタジー漫画の金字塔。少女漫画の最高峰にある作品です。20年ぶり(!)くらいに読み返してみたら、以前よりも深い感動と圧倒的世界観に改めて呆然としています。ぼろ泣きしながら、2人の恋に身もだえしながら読みました。そして、イザークのあまりの優しさに驚いた。昔はそこまで気が付かなかったけど、優しすぎるくらい優しい。私は本当に、イザークよりもカッコ良いヒーローを見たことがないし、これほどまでに深く深く純粋に愛しあう男女をほかに知らない。2人の強い強い愛は光となって世界に拡がり包み込んでいく。全ては繋がっているから。それは、私たちのいる世界も同じで。でも、これほどまでに強い愛で結ばれている2人だけど、男女としての愛情表現はくすぐったいほどピュアですね。高校生の頃はそこは全く気にならなかったけど、大人になるとそこが気になる笑。でもこの物語ではこのピュアさがきっと必然なんですね。男イザークがむちゃくちゃ我慢してると思えば逆にエロいです。ああ、まだ2人のいる世界に浸っていたい。ページをめくれば、あの世界にいつでも連れて行ってくれる。
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完璧!2021年9月16日全てがキレッキレな作品。ストーリーが完璧すぎて、キャラが魅力すぎて、会話のテンポが良すぎて、ループで何度も読みました。短編でこの読み応え。天才の作です。キュンとエロが高濃度で詰まっていて、何度も味わいたくなる。すっかりはるこ先生中毒です。
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大好きな作品!2021年9月14日司音くんが魅力的すぎる!小学生とは思えない色気といい、聡明さスマートさ可愛いさ、、、。とんでもない優しさ。素敵すぎて、ものすごく心揺さぶられてしまった。こんなすごいキャラを生み出せるはるこ先生の、作家さんとしての凄味を感じました。あまりにナイスカップル。だいすきです。
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出会えて良かった作品!2021年8月30日「キス」や「美女が野獣」をリアルタイムで読んでいて大好きでした。こんな意欲作を描いていたとは知らず、一巻を読んで、残りを一気に読みました。本当に良かった。ワイルドで雰囲気ある美男と、華奢で儚げな美少女の組み合わせは定型。ただこの主人公は非常に明晰で、「天然ぽさ」はみじんもない。涼しい顔をして、弟を拷問のように煽るシーンなど見ると、「いいぞ、もっとやれ」と思わずにいられません笑。この、少女漫画の主人公らしくない主人公が、私はすごく好きです。轟くんの顔とカラダも好きです笑。本当にカッコいい。濡れ場を描かずにいかにドキドキさせるか、いかに色気を感じさせるかというのが、少女漫画の醍醐味だと思っているのですが、作者様はその点では、昔からピカイチの表現力をお持ちです。13年後までを、ちゃんと描いてくれて良かった。上質な文学作品を読んだ後のような読み応えと、余韻の残る、一級の少女漫画です。
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