藤原征爾君追悼特集に寄せて
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藤原征爾君追悼特集に寄せて

吉池マスコ

喪ってしまった大事な人の回想と恋愛

ネタバレ
2022年2月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ フォローしてる方オススメのマスコ先生作品。あーこれは少し前に読んだ作者さんの過去作品「黄昏小説家」と構成が似てて、さらに切なくて泣ける。タイトルに癖があって正解だと思う。地雷な方いるはずなので。(私は大好き、こういう話)
編集者の宮本が担当している若手人気小説家の藤原先生宅にお邪魔していたら、出会ってしまったのが裸の薔田、過去に数作出版して有名になりすぐに文壇から消えてしまった憧れの作家だった。宮本は薔田先生に小説を書いてもらいたくてアプローチするが断られ続けてる。薔田先生と藤原先生は恋仲だから、自分の気持ちは何があっても隠し通そうと思っていたのに、ある日突然の訃報が舞い込んできて。。。
タイトルと表紙が薔田と藤原CPなことからわかるように、作品内の表題作で亡くなってしまう藤原先生との恋愛と回想がフォーカスされてます。それでも生きていかなければいけない遺された者たちの姿を後日談でも丁寧に描いていて、「黄昏小説家」で少し消化不良だったのに比べると納得の完結。
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