ころす人たち
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ころす人たち

西田東

leave no one behind

ネタバレ
2022年2月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ (民主主義の理想論かな。でも皆さんのレビューに勇気を頂いて!)
社会秩序を保つ方法は2つ。従順な人を育てるか、自分で考える人を育てるか。
少年アルは前者。聡明で優しい少年は、大人が作った対立構造の中で生きています。ジョージとの対話から気づきがあり、最後に相手の立場を想像して手紙を書きます。
青年ジョージは後者。複数の価値観が交錯する世の中で、自分の意思で軍役に服し対テロ作戦に従事します。彼の最上の目標は、子どもたちの命を守る…戦争、テロがなければ、どんなに素敵な出逢いだったか。
後者を諦めず、対話を続けようと思います。命・人権を守る、犯罪行為を許さない…誰もが認める最上の目標を掲げて。方法論でお互い意見は異なって当然、着地点を見つけて合意を目指し、もがきます。誰かを責めたいんじゃない、力で従わせる仕組みを変えたいのです。結果利害が完全に対立しても、その発見と認識がスタート。腹の中隠して演じられるより、ずっとマシ。
アルの変化は希望で、人は変わる、変わる可能性があると信じます。面白い二項の対立構造を作りたがるマスコミの論調すら、この頃大きく変わりました。情報の出所を見極め、民度を高め、自分自身変化し続けて粘ります。簡単じゃないけれど、慣れればきっとそう難しいことでもないはず。そう自分に問いかけています。
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