さよなら、ナナシのバイオリン
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さよなら、ナナシのバイオリン

うめーち

ブラーヴォ!と言いたくなりましたよ。

ネタバレ
2022年3月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ ★音大生・奏介と人型バイオリンのファンタジックストーリー。(4/12まで還元ですよ)

★事故でバイオリンを壊してしまった奏介は新しいバイオリンを買うために立ち寄った楽器店で、「名持ち」でありながら「ナナシ」のバイオリンと出会う…。

★割と、無機質なモノにも息吹を感じるタイプの人間ですので、とても好きな世界でした。他の方も書かれていますが、生物から「モノ」への変化が素晴らしいですよ。独創的なセンスとそれに応える画力あってこそだなぁと、うっとりです。劇的なだけでなく、コスモの変化は彼の内面を表しているようで、その表現力もすごいな、と思いました。ストーリーも面白かったです。3話からBLへ急展開した感はありますが、思い切りが良すぎると言いましょうか…、可笑しくて…、そんな舞台転換を楽しみました。そして終盤、切なさが募った先での思いがけない本名…吹き出してしまったのは私だけでしょうか?作者様にやられてしまった感でいっぱいです。艷やかな絵を生かして、しっとりした物語に仕上げることもできたでしょうに…面白い作者様ですね。ただ、急転換が好みではない方もいらっしゃるかも?

★描き下ろし含めて222ページ。ピアノのコスモのお話が番外編として描き下ろされているのですが、これが、とても良かったです。

★別名義でも音楽漫画を描かれているのですね。ラストは賛否両論あるようですが、面白そう…。
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