憎か愛しか
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憎か愛しか

小丹波ふく

ほっこりするけど、もう少し抑揚が欲しい

ネタバレ
2022年4月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ ずっと気になっていた作品でカートに入れたり戻したりを繰り返してたんですが、今回値引きされている上に出版社さん限定クーポンも利用できるということでこの機会に購入しました。福岡の明太子会社に勤務するイケメンリーマンの水口×同期の柴のお話で、表題作のみ全6話+描き下ろしで合計176ページ。東京から異動してきた水口が、他の人には人当たりが良いのに何故か柴だけにはあたりが強い。ところが負けず嫌いの精神から申し出た業績勝負で負けた柴は、水口から恋人になるよう言われて…。やっぱり福岡の方言が可愛らしい!明太子のゆるキャラとか、絵柄も全体的に可愛らしい印象で、BL初心者にも優しい軽めの作品かなと思います。ただ、全体評価が良くて期待していただけに、個人的にはかなり物足りなかったです。そもそもの設定なんですが、犬猿の仲と書かれている割にそこまで犬猿でもなく、勝負に負けて恋人にというくだりも、申し出る方も淡々としているし言われた方もさほど動揺もしていない。柴が結構すんなり受け入れてすぐにデートとか行ってるんですが、すべてがトントン拍子過ぎて、もう少し物語に抑揚が欲しかった。水口が女性と密会しているのを目撃して嫉妬、でもその女性は実は…のくだりも色んな作品で見てきたなぁ。。その誤解を解くのもあっさりで、しかもその後即合体。もう少し盛り上げられたのでは?と思ってしまいました。絵も胸から上のアップが多く引きの絵が少ないので臨場感が全くないんですよね。イベントも引いたアングルの絵がないので臨場感がなく、地下の繁華街の描写も、角地のお店一軒だけの絵で閑散としているし、牡蠣小屋もあんまり賑わって見えない。可愛い絵柄なだけに、とても勿体なかったです。辛口評価でごめんなさい。。
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