ルックバック
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ルックバック

藤本タツキ

モヤモヤ……しています。

ネタバレ
2022年4月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ ★漫画が得意な藤野と絵が上手い京本の出会いと…創作と…成長の物語。

★小学4年の学年新聞に載せる藤野の4コマ漫画は大人気。その4コマ漫画の一枠を担任に頼まれて不登校の京本に譲ったが、その絵の上手さに藤野は驚愕する…。

★心に引っ掛かりが残ります。そういう意味では、「印象に残る作品」と言えるでしょうか…。「藤野」というキャラクターはとても好きでした。田んぼの畦道を悔しくて疾走する表情も、雨降る畦道で思わず体が跳ねる姿も、最高に可愛くて魅力的です。私は、彼女の背中よりも、感情を隠せない彼女が好きで、つくづく「創作」には向いていない人間だな、と自分のことをそんな風に感じました。

☆表題作のみ150ページ。作者様が描かずにおられなかった想いや創作への「熱」のようなものは感じられなくはないですが、(本音を言えば、自力で感じ取ったというより、お勧めされていた考察のようなものをいくつか拝読して感じたつもりになっているのかも)今一歩入り込めませんでした。巧妙な世界軸、そつがない伏線回収、技ありのオマージュなども素晴らしいですが、純粋に楽しむことも心動かされることもありませんでした。

☆こんな立ち位置でのレビュー投稿は躊躇いましたが、この感覚を手放さないとずっとモヤモヤが残っていそうで…。私にはアクが強い作品でした。
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