STAYGOLD それから。
」のレビュー

STAYGOLD それから。

秀良子

読んだら沼だと分かっていても…4巻追記

ネタバレ
2022年6月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ STAYGOLD本編で最も心を掴まれた日高の10年愛と失恋の衝撃。日高は、島でコウが世界の全てだった日常から離れていたのに、東京に戻りコウから連絡があればあの頃の気持ちにすぐ戻ってしまう。諦めをつけようとていても、昼間コウがさりげなく言ったパンケーキが目の前に出てきただけでコウにまつわる記憶がフラッシュバックして涙が浮かんでしまう日高…このシーンが、今回一番胸を掴まれた。深く愛した分、ふとした瞬間に当時の気持ちに引き戻されてしまう心理を描いたシーンで、読み手の感情を共鳴させてしまう描写がニクいほど上手い。
 とにかく日高には幸せになってほしい。でも、何かを諦めて幸せになって欲しいのかというと、それは違うのだ。
 もし相手を島から追いかけてきた吉田さんにしてしまえば、日高は幸せにはなれるかもしれない。けどそれで本当に幸せなのか?
 1巻を読んで考えさせられたのは、コウが日高との関係で感じた違和感…がなんなのか、なんですよね。
 今回感じたのは、コウの人生、割とお気楽イージーモードだったのが、本気を見せる事を求められる年代に入ってきて。そして、吉田さんに日高との関係を掻き乱されてイラ立つなど、自分も本気で愛し愛されてみたい感覚が芽生えてきているような気がするんです。そんな相手、日高しかいないよね。以前は日高なら男でも行けるのではと軽い感じで始まったため、感情の温度差もあり同じ気持ちで愛せないと違和感が残ったけれど、今回はこいつしかいないと思える相手を探したら日高しかいなかった…と何が一番大切なのかをコウがちゃんと考えて、必死に追いかける側になって欲しい。
 もしかしたら、また失恋の苦味と諦念を味わうことになるのかもしれない。どんな結論でも受け入れるつもりだけど、日高に惹かれるのは彼が抱く生傷のような初恋の痛みに共感して気持ちが揺さぶられるからだと思う。日高が同時代にどこかにいる人物ではないのがむしろ不思議に感じるほど、その心情に共感してしまう。とにかく今度こそ、日高を幸せにしてやってください!*4巻…自分の本心に蓋をして生きてきた日高と日高によって人を愛する喜びを知ったコウ。違和感の正体は自分の中からほとばしる恋愛感情を知らなかったからなのね…初めて見るコウの視線と姿勢の意味を感じて溢れる日高の涙に自分の涙も止まらなかった。困難を乗り越えて相思相愛になった2人に幸あれ✨
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