きっと恋に違いない
」のレビュー

きっと恋に違いない

西田東

もはや西田東そのままが萌えです

ネタバレ
2023年11月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 二つのお話のうち表題作じゃない方の
「おまえのいちばんイイ顔を」についての感想です。

これ恋愛要素抜きで官僚の彼を見てみると、完璧に自分を律する人間が何故だか落とし穴にハマるように真逆に行ってしまうことがある、っていう恐ろしさが読めるんですよ。
そっちに行くべきじゃないとわかっている。何度も否定して元の自分に戻ろうとする。
だけど本当に何故だか解らんが転げるように引き寄せられて自分をコントロールできない。
世の中の立派な人がお騒がせ事件を起こすと、「なんで?」と不思議に思うことがわりとあって、いろいろと想像したりするんです。原因とか過程とか。
それをマンガで描いて貰って妙に納得した感じです。
そういう流れにBLを組み合わせてめちゃくちゃ面白くしてもらったな〜と感謝です。
まあ一目惚れですね。官僚氏は惚れていると認めるまでに前述の苦しさを抱えるのですが、自覚した途端の晴れ晴れが天晴れな心持ちです。
路上で商売している人を見る目が変化しててなぜか嬉しいです。

対する画家氏。サングラスのon offで表と裏を使い分けています。それで見た目に反してナイーブだとわかるんですね。ナイーブでイイ人。そこから想像するに、イイ人だけでは生きていけない彼の生活苦と言うか才能苦?みたいなのがあるのかなと。わかりやすい一目惚れなのに分かりにくく振る舞うシャイさもあって。こういう方向でキャラ的に芸術家らしさを付加するのがさすがというかなんか気持ちいいです。

作中では名言されていませんが、作品にとって都合の良い読み取れ方が確実に有ってですね、ラストの得も言えぬ感動に繋がるんですよ。
ラスト6ページがズバ抜けてイイ!!
西田先生らしい突き抜け感と、西田先生らしいイチャイチャ(あの2人にしか通じないわけわからん会話な)が、とにかく体験してみて!としか言えないんですが、ホンットに、\\良い!!//それだけです。
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