目を閉じても光は見えるよ
」のレビュー

目を閉じても光は見えるよ

丸木戸マキ

思わず唸るヒューマンドラマ。

ネタバレ
2023年11月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 読み応え……凄かったです。
ゲイビ男優のお話、そして試し読みでは初っ端から濡れ場(激しめ)だったので、エロがメインなお話かな…なんて思って読み始めたのですが、……とんでもない。
めちゃくちゃヒューマンドラマで、めちゃくちゃ重く辛く、でもちゃんと救済され光が見えるラストに導かれる……なんとも深く秀逸なお話でした。
サラッとは読めません。ハンカチ用意して心して読んでください。
途中、仁さんの「それ言っちゃう!?」発言もありますが、それを言っちゃう仁さんだから余計にリアルな人間味を感じたのかもしれません。その仁さんの「1番になりたかった」は大きい。仁さんにとっても、光にとっても。
光が歩んできた辛い過去や、犯した罪は消える事はなく、一生付いてくるものだけど、この2人のこの様子を見る限り、彼らはもう大丈夫だと思えるラストでした。どうかこれからは前向きに、光に向かって、愛に生きて欲しいと願います。

斗真もどうか幸せに。親父と初恋の人(男)が公私共にパートナーというだけでも思春期には、キッツイと思うけど、2人の致してるAVで抜いちゃう心境……ちょっと想像し切れず同情通り越して心配になりますが、描き下ろしを読む限り彼も大丈夫そう(笑)
いつか斗真も、お互いに「1番」になれる人と幸せになれますように。

ストーリーに唸りたい方、深いけど読後感の良いBLをお探しの方にオススメしたいです。
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