あいちゃんはあえぎ声がうるさい
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あいちゃんはあえぎ声がうるさい

小木カンヌ

黒髪君の喘ぎ声と羞恥心のギャップが優勝

ネタバレ
2023年12月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ うるさいほどの喘ぎ声ってどんなだろ?と、てっきり喘ぎ声を我慢できない男子がぐずぐずになる姿を愛でるエロ系作品かと思って手にしたら、予想外のハートウォーミングな、思わずレビュー書きたくなる純愛モノでした!
致しているときの喘ぎ声って快感が抑え切れずに溢れ出てしまうもんだから男女問わず余裕のなさが出てイイもんじゃないかと思ってたのだけど、黒髪の「あいちゃん」こと愛利は初めて付き合った彼女に喘ぎ声が大きいことを曝露されたのがトラウマになって恋愛に臆病に。

ところがこのあいちゃん、そんな人間不信になりかねない出来事があったにもかかわらず、男の子らしさ溢れる性善説主義者で、偶然同居することになった攻めの「えのくん」こと榎本の「刺激に耐える練習」という言葉を信じて、一生懸命、えのくんの与える快楽に耐えるんです。身体と心の距離が近づいていっても、これは友達として、俺のために協力してくれているだけのはず…と煩悩する真面目な男子…これだけでご飯何杯でもいける大好きな構図です。

幼少期の描写が時折り挟まれるので、読者には分かるのですが、えのくんには、あいちゃんに対するタダならぬ思いがあるのです。でも、ノンケのあいちゃんと恋仲になるはずがないと思っているのがリアルです。
その後の2人がムフフ…となってからの恋人エチでのあいちゃんの感度が上がっちゃってからの、喘ぎ声。わざとらしくなくて、でも羞恥心溢れるモノローグとのギャップが、もう優勝です!お互いをさらけ出せる相手を見つけられて良かったねぇ、と素直で人を信じる気持ちを持つ子が幸せになる姿に近所のおばちゃん気分で感動しました…!

描き下ろしのえのくんの低音のイク時の声の良さと自分の喘ぎ声の声量で悩むあいちゃんの可愛らしさも最高。

この作品、攻めと受けの喘ぎ声と、受けのモノローグを同時に聴ける音声作品にしたら、絶対面白くなると思う。真面目な好青年ボイスの耐え切れず溢れる喘ぎ声と内心の羞恥心あふれる語り…考えただけで煩悩大爆発!聴きたくてたまらん!続編も是非ください!(強欲…)
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