凪子の話
」のレビュー

凪子の話

後藤

これはオススメ、読後はこぼれ話をぜひ

ネタバレ
2024年1月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ おおおお、これは。。。お正月早々、また神作品本棚行き決定の傑作を読んでしまった。17年発行でこれがデビュー作。あ、表紙にクビが落ちる椿が描かれていたりとなんとなくおどろおどろしいですが、ホラーではないので念のため。
男女男の三角関係、これが苦手な方は難しいかもしれない。私は女の子が完全な当て馬でなくてストーリー上必要な一部だったら全然ok。けっこう名作多い気がします、このタイプの三角関係話。BL好きより、一般小説好きにオススメしたいかなぁ。エチシーンないですよ。そこは期待せずに。

ストーリー構成がとても上手で唸ってしまう。
前半は男友達の両片想いに気づいてしまった女の子、凪子のお話。冒頭から既に何が起こったのかわかる構成になっていて、凪子視点で出会いから3人の姿を追っていく。走り出した3人の物語は、かけがえのないときを共に過ごして、命をかけて得た事と変えられない運命へ向かい、いったん収束して、ある一点からまた広がっていく。その後半では浩平からみた凪子と和也、和也からみた凪子と浩平順に語られて、幸せになってほしいというあの願いは、、、単行本描き下ろしで描かれたというラストに涙しました。2枚目カラーの笑顔の意味もわかります。

元々pixiv掲載からの連載だったそうで、読後に速攻で作者さんのpixiv探したら、ありましたよ、、、こぼれ話。ページ数も単行本一冊近くあって、さらにその後話もあるので、それ読めてようやく安心、息がつけました。こぼれ話、必読ですよ。あの手紙のことも詳しく描かれてます。いちゃいちゃ目当てではないけど、単行本ラストあと、ちゃんとずっと幸せになってるのが確認できたから。凪子のために幸せにならなきゃいけないふたりだったから。

ところで、21年に実写ドラマ化決定の報がありましたが、その後の続報が出ず、、最近たくさんBLドラマ化してるから、ぜひ24年には世に出てほしいな。
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