悪友【コミックシーモア限定版】
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悪友【コミックシーモア限定版】

村上キャンプ

あれからどうしたかな。いまどうしてるかな

ネタバレ
2024年1月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ フォローしてる方々絶賛なので読んでみました。
あーこういうお話描かれてしまうと、私はどうしていいのかわからなくて困ってしまう。最終ページ以降のふたりのこれからのために何かしてあげたいんだけど、彼らは紙の中で二次元の存在だから何もしてあげられない。
まっすぐで善良な吉見のことを始めは少し疎んでいたけど、吉見の表裏のない純粋な心に触れて、厳しい家庭環境に置かれてた伊織も吉見の側なら明るく年相応に笑えるようになってた。吉見の幸せを願っていた伊織。だから叶うはずのない、叶ってはいけない願いを刻みつけてた。
そして、まだ彼女とお揃いのミサンガをしてる吉見は伊織のこと探してはダメだってわかってるはずなのに探し出してしまう、叶わないはずの願いが叶ってしまった伊織のラストの表情とこの余韻、、
しかも少し昔の、高校生で携帯がまだ手に届かなくてわざわざ電話ボックスで電話をかけに行ってた頃、、そうなのよね、固定電話しかないから時間合わせて電話の前で電話かかってくるの待っていたり。この年代のひとには刺さりまくるはず。
あの時代に高校生だったふたりは今ならけっこうな年齢になってるよね。あれから、どうしたかな。今、どうしてるかな。もしかしたら一緒にいないかもしれない、それでも再会できて、幸せだったよね、一生かまうっていう約束は守られてるといいなって祈ってしまう。
あのシーンで描き終えてしまう作者さんの手腕と覚悟が素晴らしいです。読めて良かった。これからも何度も読んで私の中に残ると思う。ふたりの物語を私に分けてくれてありがとう。ぜひ、みなさんも分けてもらってください。
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