人魚と王子とウソツキ悪魔 【電子限定特典付き】
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人魚と王子とウソツキ悪魔 【電子限定特典付き】

ときしば

激重執着ヤンデレ幼馴染ほんのり健気って…

ネタバレ
2024年2月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ 人魚姫をモチーフにしたときしば先生のこちらの作品、ちるちるのBLアワードディープ部門賞にノミネートされただけあって、世界観がしっかりしてて、笑えるわ、エロいわ、切なくて泣けるわ、もう読んでるそばから情緒を掻き乱されて大変…。
登場するのは、強気黒髪受けの人魚の王子メロルと、人間の王子の生まれ代わりのウィル、さらにメロルの幼なじみで魔法が使えるメンダコのクラートの3人。1巻は序章で、2巻からが本編。
このクラート、子どもの頃から唯一の友達だったメロルに片思いしていたのに、メロルがウィルの前世だった王子を好きになったと思ってヤンデレ闇落ちしてしまい、それゆえに起きた悲劇がきっかけで、メロルと疎遠になってしまうんです。それから数百年の時を経て、クラートが王子の生まれ変わりのウィルを見つけて、メロルを王子に会わせようと、足を与える代わりに魔力を注ぐからと身体に触るわけなんですが…クラートは、メロルに対する激重執着愛をひた隠しにして、メロルとウィルが結ばれるのを見届けたら消える覚悟でメロルに嫌われようとしているくせに、時々メロルに対する激重感情がほとばしってしまうのが、なんとも切ないんです…。時折挟まれる回想シーンで、メロルが泡になってしまう姿に怯えるクラートが不憫で。そうならないように、ウィルを見つけ、声を奪わずにメロルを人間にしてあげる代わりに、それまでの間、せめて身体だけでもっていう思いがさ…ヤンデレ執着攻めのくせに、スパダリ、幼馴染、ほんのり健気で一途って…オイラの好きな属性盛り過ぎなんじゃよ!(力説)この辺の属性好きなら一度読んでみて欲しいと切に願います。
対してメロルは、強気な天然美人受け。クラートに魔法で人間にしてもらう代わりに、体をすんなり差し出しちゃうのだけど、無知シチュってホントにいいもんですね。この作品で開眼しました(合掌)。
人間のウィルは2世俳優のワンコ攻めで、人間1年生のメロルに振り回されながらも、メロルに惹かれてて(タコ+ワンコ)×人魚の三角関係になってます。現代編では、3人が人魚姫をモチーフにしたBL劇に出演する、前世を思わせる多重構造に。
ここまで読むと、メロルと王子が結ばれると思えてくると思うのですが、ときしば先生はXにどちらかと結ばれると書いてます。頼みます、どうかクラートの拗らせ愛を叶えてやってください。何卒!☘
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