パラスティック・ソウル
」のレビュー

パラスティック・ソウル

木原音瀬/カズアキ

全6巻、読んだ人同士で夜通し語りたくなる

ネタバレ
2024年3月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作者さんがこれで完結とされたシリーズ6冊目「unbearable sorrow」が今年配信され、6冊ノンストップで一気読みできたことがとても幸せです。
凄い設定!凄い世界観!そして木原先生が変わらず突きつけてくる「愛とは何か」というテーマ。

この読後感を1人で抱えるのはたいへん辛い。
ハイハイハイ〜、飲み物とクッション持って集合!
年表作った?作ったよね〜(笑)どのキャラが一番好き?私はジョン!どのカプが一番好き?私はバート。1人だけモフモフできるなら誰にする?私はライヴァン。すんげー怒られそうだけど(笑)ワクワクして楽しかったのは5巻だねぇ〜。一番あれこれ考え込んじゃったのはハルという人物。ハルについては特に語り合いたい。他の人の意見を聞きたい。私は、ハルの考え方、数々の選択肢、そしてあの未熟で利己的な心も、読み終わったときには不思議な愛おしさを感じた。ひたすら愛を欲するけど、愛を与えるってことにはなかなか気付けない。

各キャラの結末も、ハピエンかメリバかとかより、歴史小説であらゆる人物が本懐を遂げたり無為に死んだりするのを読んだ域に達してる。でも、前述と矛盾してるかもしれないけど、これは看取りの物語ともいえる。パートナーを看取る時、相手が長く植物状態だったら?認知症で人格が変わってたら?自分のことが分からなかったら?相手より自分が先に逝きたい?そんなことも考えながら読みました。
あと、とても気になってるのですが、8粒のうち1粒だけさ……だよね…?
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