ロマンティック上等
」のレビュー

ロマンティック上等

森世

賛否両論があるの理解できる。複雑な余韻。

ネタバレ
2024年4月2日
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正直なところ価格に釣られて購入した作品だったのですが、「お安いから失敗してもまぁ良いか」なんて思っていたことを心から謝罪したいです。キングコングの握力で心臓締め上げられて振り回されたような、強烈な印象を残す作品でした。
ラストはうまくまとまり幸せそうな計と次継の姿が見られますが、真のハッピーエンドかどうかは読み手の解釈によるかもしれません。レビューでも賛否両論ある理由が理解できました。でも私はこの作品、好きでしたね。

駅人がクズであらせられることは皆の共通認識であるとして、計もなかなかの性格をしていました。普通(β)の次継の立ち位置が不憫過ぎたけど、この世界観の中で、持って生まれた性別や体質、環境により、駅人も計もそうならざるを得なかったのだろうと思います。
一途に計を愛し、守ろうともがき続けた次継が一番カッコいい。次継推しの私としては、なぜ駅人と番ってしまったんだ………とそこだけが抜けないトゲのようにチクチクして、両手を挙げてハッピーエンドだ!と喜べなかった。発情期に思いっきり触れ合えない2人の辛さを思うと切な過ぎる。
それでも駅人との取り返しの付かない番契約を経て、計と次継が真の夫婦(夫夫)になる展開を描いたのは、森世先生のメッセージだったのかなぁと思いました。

複雑な余韻を残しました。でも忘れられない作品の一つになりました。
既にかなりの数のレビューが書かれていますが、この機会に更にたくさんの人に読まれて欲しいな、と思います。
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