ゆうちゃん
」のレビュー

ゆうちゃん

蜂煮

ブッ飛び過ぎて着地点が全く分からんかった

ネタバレ
2024年11月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ ところからのこのまとめ方……。そうだよね。着地点はここしかないよね。2人とも、よくここに戻ってきてくれた……!ありがとう!おめでとう!

凄かった。さすが蜂煮先生……。「うみのお城」でその独特過ぎる世界観に衝撃を受け、蜂煮先生の大ファンになってから、単行本になるのを心待ちにしていた「ゆうちゃん」でした。

「うみのお城」をしのぐ勢いでブッ飛んでいる本作品。ギャグなのかホラーなのかヒューマンドラマなのか、途中で何読んでるのか分からなくなって「そうやこれBLやった…!」と我に帰ることを繰り返し読み進めた183頁でした。
しかし表現はブッ飛んでいる(ユニーク、唯一無二とも言う)ものの、ストーリーとしてはす…っごくリアルで、テーマはごくシンプル。誰もが感じ、囚われたことのある「ラベル分け」(スクールカーストとも言う)をテーマにした作品でした。途中、胸がチクチクするシーンもありました。はるか昔の高校時代、ゆうちゃん側に立っていた私にはチクチク通り越してズキズキくる痛みを伴うシーンもありました。
稀有で奇矯なキャラで繰り広げる未曾有な作品の中に、蜂煮先生のメッセージが随所に込められているようで、最後まで目が離せませんでした。
1巻にとても綺麗にまとまっていますが、続きを期待して良いのでしょうか?ここから先の2人を見たい。大切な事に気付けた2人とその仲間たちの未来を覗いてみたいです。


余談ですが
「陰キャの攻め、キモいと思わせておいて実は超イケメンなんでしょ?」のBLの常識は通用しません。最後までゆうちゃんはゆうちゃんでした。…そこがイイ!!
……でもシーモア限定特典で1コマだけ登場したイケメンゆうちゃんももっと欲しい……!!と思っちゃう私もいる。
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