隠し味にはすこし甘い下心
」のレビュー

隠し味にはすこし甘い下心

わが

問題に対する答えがやや足りないかも?

ネタバレ
2025年1月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 二人が仲良くなっていく過程が丁寧に描かれていたのでお互いに惹かれる気持ちがすごく伝わってきました。攻めは受けが女装配信者であることを知っていて近づいたのか問題で一悶着あって終わりかな?と思ったらもう少し踏み込んだお話だったな。受けの女装理由が切なくて、でも攻めに救われて良かった!誠実で一生懸命で、応援したくなる二人でした。
ただどうにもなにかが腑に落ちないな〜と思ったら、女装配信者のMAOである受けと現実の茉央である受け、推しなのか恋なのか、MAOが好きなのか茉央が好きなのか、とかの問題提起に対してはきちんと答えが描かれているのに対して、攻めの性的指向の変化っていうのかな?そこの描写が不明瞭だったからかも。
そもそも受けはゲイで、好きになった人に毎回「お前が女だったら」と言われてきてるんですね。で、攻めはノンケなので、いくら女装がかわいくて配信者として推していても現実の受けはきちんと男性なので、その男性を好きになってしまった葛藤や戸惑いみたいなのがどうにもこの女装問題と混ぜこぜにされてしまった感があります。ここがやや曖昧になってしまったせいで、女装ではない“男である本当の自分”を受け入れてほしい受けと、それを受け入れる攻めという構図があんまり響いてこなかったのかも。攻め的にはMAOを含めて茉央で人間として彼が好き、って感じかも知れないけどそこに至る描写がほしかったかな個人的には。私の読解力がないだけかも知れないけど……
初えっちも受け視点だけだったので、元々ノンケである攻めのモノローグとかもあった方が説得力出たんじゃないかな〜と思っちゃった。
あとそれぞれお仕事描写は割と適当なのであんまり気にならない人向けです笑
修正は白短冊。
いいねしたユーザ14人
レビューをシェアしよう!