愛から一番遠い場所
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愛から一番遠い場所

せきとう

16本の向日葵

2025年2月17日
どこの書籍サイトのレビューでも評価が分かれている作品。
たしかにこれは評価が分かれそう…。

無理やり番にされたオメガの人紀と、人紀に執着する世継の物語――。

かなり怖かった。
執着というレベルを超えている。
ほぼ犯罪なんですが、彼の理由と生き様は色々と考えさせられる。
苦しみながら繋がる2人の姿に、とても複雑な気持ちになった。

他に道はなかったのか。
彼らの選んだ道を愛と呼べるのか……。
物語を読み終わったあとの、苦い余韻が好きでした。
闇系が好きな人はハマるんじゃないかな…。

必要最低限だけ見せて、見えない部分を読者に想像させる手腕が見事。
端正な筆致と構成で、読み始めたら一気読み。

タイトルはひまわりの花言葉です。
この二人、これからも16本な気がする…。
二人がいつか笑顔で99本の向日葵を抱きしめる日が訪れますように
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