このレビューはネタバレを含みます▼
”袋小路”・・行き場を見失って吹きだまるしかなかった相手への想いを表現するのにこれ以上の言葉ってある？と思います。”行き止まり”では醸し出せない色を感じます。
亡くなった姉の婚約者に抱かれる弟なずな。
なぜ松葉はなずなを抱いたのか？なぜなずなは松葉にお金を要求するのか？
理由を知るとそのお互いへの優しさにグッとくる。でもその優しさは相手にすんなり届かない・・・
2人が心の奥底に閉じ込めた想いはまさに袋小路で、動きたいのにさびれた繁華街同様変化することを恐れる。
素直でいられないからこそ相対する想いの純度の高さが際立ちます。
そして先生の描かれるエチシーンはいつもそこに何かしらの切なさを感じるので、ただ致してるだけではない独特のエロさがあって大好き。なずなの吸い込まれそうな瞳と、ちゃんと男の子だけど繊細で壊れそうな体がそこに背徳感を上乗せしてきます。
でもこの作品はためこう先生には珍しく明るい未来が拓けていくようなエンディング。
個人的には先生のひねくれで闇を感じさせるラストが大好きだけど、このお話はこの結末のほうがしっくりきました。
登場人物それぞれの幸せの最適解をみせてくれるためこう先生、やっぱり大好き。
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