このレビューはネタバレを含みます▼
「囲い込み愛」堪能させてもらいました…
最初は、異常とも思える月人の澪斗への執着、偏愛、監/禁……が怖すぎた…
このまま突き進むのか?
軌道修正されるのか?
ハラハラドキドキ、ワクワクしながら読み進めました。
類まれなる容姿や才能に恵まれながらも、「感情」や「心」を持つことがなかった月人の生い立ちが描かれると、あまりにも可哀想で。
澪斗に出会ってようやく産声を上げた月人の心。
刷り込みのように心が澪斗全てになっても致し方ないんだろうな。
よちよちの迷子の月人の手を取って受け入れ、神様から人へと導く、強くて優しい澪斗。
彼こそが神様なんじゃないだろうか?(聖母に見えたのは私だけじゃないハズ)
母の作った「箱庭」から
周囲の崇拝の対象として作られた「箱庭」。
そして最後、大事な宝物を囲い込んだ美しい「箱庭」。
花菱先輩の一言に少し背筋が冷たくなったけど。
2人が望んだのなら、これは「囲い込み愛」の究極に幸せな形なんだろうな。
もはや「楽園」にさえ見えた。
描き下ろしは、このストーリーの重要なファクターとなっている絵本で。ラストを飾るにふさわしい、本当に素晴らしい締めくくりでした🌙* :゚