不朽のフェーネチカ
」のレビュー

不朽のフェーネチカ

竹良実

タイトルの不朽の意味を考えさせられる作品

2025年7月22日
起承転結が完璧な作品でした。ある意味失うもののない怖いもの知らずのマザーが、めぐりめぐって、もう一度失うものを構築していく物語にも見えます。そこに至るまでの魂の混迷が、やるせないけど、強く、しなやかで、狡猾で、どうにも美しい。

人の世に不朽などない。得て、失って、朽ちていくのを笑って過ごせる人生が、ひとつの理想の人生なのかもしれないと思います。
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