鬼滅の刃
」のレビュー

鬼滅の刃

吾峠呼世晴

漫画人生を通してここまでの作品はまずない

ネタバレ
2025年8月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ 最早何も語ることがない位有名で心の奥を揺さぶる、鬼滅の刃は私の中で唯一無二な作品かもしれません!!

流行ってるからといういかにもミーハーな動機で読み始めたのですが、1巻になかなか手が出ず取りあえず読み進め、無限列車編で一気にガツッと心を掴まされ、ご都合主義で終わらせない辛い展開に益々のめり込み、結局借りて終わる予定がしっかり紙本で集める事に。ただ、タイミングが悪く書店をはしごしても全く置いてない!衝撃で固定概念を見事に覆された瞬間。後から発行累計部数を知って納得してしまうのでした‥。
2022年に完結してからの無限城編。ようやくここまできたか、という気持ちで映画もしっかり観てきましたが、上映回数やスクリーンの数も圧倒的!館内満員で映像も素晴らしく、やはり別格でした‥

鬼滅の刃のどこが面白いの?と質問され、即答できない自分がいて(笑)語彙力がないのもあるんですが、説明すると薄っぺらくなっちゃいそうで上手く伝える事ができませんでした。

ただ、繋いでいくという事、自分が成し遂げられなくとも他の誰かが受け継いでいく、不滅の思いこそが永遠なんだとお館様が無惨に向けた諭す様な、でも強く心に刻まれたセリフを思い出し、作者様のメッセージの様な気持ちで受け止めました。

最終決戦は特に心を打つエピソードの連続で、心が休まらないのですが、継国家の双子の回は単行本で読んだ時から特に印象に残っていて、心から兄を慕う弟の思いと弟になり代わりたかった兄の消えることのない羨望と執念とが複雑に絡み合い、こうも2人の人生を分けてしまうのかという恐しさと、自分の敗北を認め自問自答する姿。鬼になっても尚、人だった頃の弟への愛情が消えずにあった事への衝撃が暫くて頭から離れませんでした。
読んでいて強く思うのは、作者様がしっかり設定を練り込まれているという点です。ページの都合上入りきらなくても、本編を読めば自然と読みとれる様に思うのです。
全くもって蛇足ですが、何故か無惨をムッピーと呼ぶ子供達。煉獄さんのセリフを借りるなら(想定外すぎで)理解しかねます!
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