このレビューはネタバレを含みます▼
拗らせ微ッチ受けと、その受けを幼い頃から一途に愛する年下攻めの8歳差幼馴染ラブです。
利己的で矛盾だらけな豊（受け）の行動にイライラしてしまうと評価が下がると思います。思わせぶりに悠斗（攻め）を振り回し、恋人にはならないが身体は与える、酔うと甘える、かと思えば突き放す。ジレジレもだもだを楽しむにしてもなかなか酷い。
しかし2度3度と読み返し時系列を整理すると、豊の深い闇が見えてくる。愛を拒絶する一方で、本心では愛したい愛されたいと渇望する豊の二律背反。
豊の脆い部分が曝け出される21巻や、悠斗の逆襲で緊張感高まる20〜22巻辺りの流れにはグッときました。
そして興味深いのが悠斗と当て馬・準一の対比。悠斗は若さと無鉄砲さでもってぐいぐいと豊に迫り、結果豊の恋人という地位を得る。準一は豊の傷を知り、一定の距離を保ちつつ豊を何年も見守った。愛ゆえに。しかしその態度から豊からは身体だけの相手としか見なされず。不憫な準一さん。豊は準一と幸せになることもできたと思うぞマジで。
そんな準一さんのスピンオフ「スパークリング・ベイビー」は本作ほどはドロドロしてなく爽やかでちょっと切なく素敵なお話なのでこちらもオススメです。
ちなみにZEC先生は「新入社員」というフルカラータテヨミ作品（残念ながらシーモアでは配信なし）の絵柄がとても可愛らしくて大好きなのです。
エチシーンはとても多いです。過去の相手・準一ともすぐ寝ちゃうし、悠斗ともこれでもかと致しております。そして韓国BLは、攻めのサイズがとうもろこし級でいつも驚いちゃうんだよな…。
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