最低なのに好きな人
」のレビュー

最低なのに好きな人

伊藤にゅうし

あいそが尽きるまで好きな人

ネタバレ
2025年11月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 無自覚なノンケとゲイを自覚し始めた高校生の恋のはじまり 171頁 星☆3.9

同級生が気になる和谷(わや)は恋愛対象を確かめるため男と待ち合わせたところを、畠(はたけ)に助けられる。明るくて友達も多い、彼女もちの畠。和谷が教室で意識してしまうクラスメイトだった。

その日をきっかけに遠い同級生が近い級友なる。彼女にメロメロな畠と恋を自覚する和谷。彼女にフラれて傷心の夜に和谷は畠を慰める。流される畠、振り向いてほしい和谷。曖昧な始まりが二人を友達でも恋人でもない関係に。

ところが、畠は彼女とヨリを戻すので友達として以前のような関係にと(おおーい、それは)葛藤もなく報告する(あかんやつ)多分これが普通な男子高校生の心情。和谷は傷つく。落胆する心。畠の屈託のない言動をみれば、告白からはじまりにしなかった勇気のない自分に気づく。弱っている相手に付け入って期待したのは誰か。今さら間違いだったと後悔しても遅い。冷静で賢い和谷。

ここにきて、畠が実は替えのきかない恋は未経験なのではと気づいた。和谷と離れて現れた感情にあせる畠がヘタレだがカッコイイ。身勝手で自己中な10代が本当にほしいものを見つける。なりふり構わず和谷に突き進む畠。わき目もふらないのが恋の本性。最低だけど可愛い人。これからは、きっとケンカしたり別れたりくっついたりしながら、でもずっと好きで続いていく二人に見えた。

※最後まで読んでもらえて嬉しいです。ありがとう。マンガライフを楽しみましょう。またね。
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