傷心男に春のあらし
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傷心男に春のあらし

ココミ

桜の季節のふたり

ネタバレ
2025年12月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ 夢をあきらめていた男とDKの恋物語 185頁 星☆3.8 (読みホで読めると喜んで、じつは本棚にいた(笑)

アラサー・古賀栄輔(こが えいすけ)はボロアパートと自分を重ねながら過ごしている。窓からの桜の景色は新築戸建てに奪われてしまう。その家に越してきたのは理想的な家族。そのひとりがクールで清潔そうな高校生・永島櫂(ながしま かい)だった。

築古のアパートへ立ち寄っては時間をつぶす高校生。古賀はヒゲがはえて髪の手入れもせずにいる年上の大人。大人ぶっていながら子供のよう。でも、どこか自然体。そして写真がうまい。櫂は写真を眺めたり部屋で寝っ転がったりと恋人のようだ。そして距離をつめすぎて出禁になる。あきらめきれずにアパート前へいく姿に恋の苦しさが伝わってくる。

どうにもモテそうな櫂。しかし、好きな人以外は眼中にない。ふたりでいる時間があれば他はどうでもいい感じ。そんな熱い櫂のエネルギーが栄輔のあきらめていた夢に降り注がれて、目をさます。

この物語に派手さはない。年の差より、好きな人と一緒にいる楽しさが描きこまれた春風のような作品。
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