リカー&シガレット
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リカー&シガレット

座裏屋蘭丸

静かな情熱の描き方が素晴らしかった

ネタバレ
2026年1月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 大ヒット作を数々お持ちで、お名前はもちろん存じ上げておりましたが、今回が座裏屋蘭丸先生初読みとなります。これだけのレビュー数と高評価で、似た感想になるかも知れませんが遅ればせながら私も大変に感動しましたので備忘録として書き残させて下さい。
まず絵がとっても素敵ですね!最初のカラーで一気に心がスペインに飛びました。国名明記ないけど私の中でここはスペインです!
お洒落な長い階段の上り口に建つお向かい同士のタバコ屋と酒屋。レンガの壁のタバコ屋の、黒髪ウェーブの店主カミロがサンダルでマッチを擦り煙草をくわえ髪をかき上げるという、映画のワンシーンのような始まりに一気に惹き込まれました。
そんなカミロを見つめますは酒屋の店主テオ。短髪で褐色の肌を持つ彼は酒屋を営みながら下戸で、感情がすぐ顔に出るとっても可愛い子。
学生の頃からモテモテで色気むんむんな男に仕上がったカミロはテオに長いこと片想いしており、その色っぽい視線でじわじわ迫ります。でもそれが情熱の国スペイン!ムーチョムーチョ!みたいなノリではなくて、少しずつ慎重に緩やかに、でも一時も視線を外すことなく、静かに熱く迫るんです。たまんない!
このドデカ矢印を向けられたテオがまたいい。戸惑いながらもトキメキを隠せない感情の揺れがひしひし伝わってきて、カミロとのことを一生懸命考えていて、愛おしくてたまらなくなります。そんな駆け引きの毎日の中で笑いもあり(カミロのパンツ履かされてばかりとかw)、ディエゴやマリノなど気の置けない仲間がいたりで和むのですが、カミロの抑えきれない愛を都度再確認するかのような夜のシーンには毎回ギュンギュンしました。酔ったテオを介抱するご褒美という体であんなことやこんなことを…最後までするわけではないのにとんでもなくエロチック。裸体が美しい。体勢もいい。というか改めて画力がすごい。今まで読んでこなかったなんて本当に惜しいことをした。
恋人になってからはカミロの更なる熱い視線と溺愛ぶりが甘過ぎた。女性客にサービスで付けるキャンディよりエランドが食べてたチュロスより、何ならスペインの伝統菓子カタラーナにシロップかけたくらい甘い。ごちそうさまでした!
歴代のトレンドを振り返ろうキャンペーンで、ずっと気になっていたこちらを購入したのですが大正解でした。評判通りの素晴らしい名作でした。
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