このレビューはネタバレを含みます▼
これ、作者様があちこちに撒き散らした伏線を全て回収していたら、闇深さはこんなもんじゃなかったと思う。あとがきで「色々あって」かなりまろやかになった、とのことだったので、敢えてなんですね?深掘りしなかったのは。
ストーカー(?)については、誰か特定の人ってわけではなく雪刀は常にこのくらい危なっかしい立場にいるってことが描きたかったと解釈していたので「結局誰だったの?」という意味でのモヤモヤは無かったけど(充分怖いし最低行為なんだけど)、ゴーストライターのことや、実子を捨てて出て行った母親、クズ教授(顔も出ていない)等は気になりました。後藤の教え子の自◯については、後藤の過去を重いものにするためだったのでしょうが、やや無理があったように思います。後藤の落ち度って?
義父のことは目を背けたいほど酷い内容にページ割いてましたね。自ら性接待させているくせに疑うって何?もはや狂っていたのだ、というのを落としどころにするしかありません。
皮肉なもんで大人びて見えるけど雪刀が精神的にはかなり子供だったからこれくらいの傷で済んだとも言えます。もっと病んでもおかしくない。性虐 待(書くのも嫌だ)は言うまでもなく、エアドロ痴漢だって震えるくらい怖いですよ。可哀想に麻痺してたのもあるのかな、それまでは「キモッコワッしつこい」みたいな呆れた感じだったのが、後藤と出会いその人となりに惹かれ始めてからは、初めて怯えた感情を出し後藤に助けを求めることができた。この手の話を読むとこの麻痺が解ける瞬間にいつも胸が痛くなるけど、再生するには絶対に必要な過程であると思う為、よかった雪刀は救われたと思えました。後藤に出会えて本当によかった。もう少し遅かったら手遅れになったかもと思うとゾッとする。
これ2冊にしたら、特に後半感じた足早感も無かったかなと思いつつ、深掘りしたものを2冊読むのは精神が保たないかも…とも思います。これがベストだったのだと思うようにします。
Bonus track描いて下さりありがとうございました。これにかなり救われました。
あと表紙の絵が素晴らしいです。私は表紙買いでした。
闇深い話はしんどいけど結局好きなんですよね(笑)
初読み作家様でしたがまた気になる方が一人増えました。