このレビューはネタバレを含みます▼
試し読みの印象を180度覆された神作品!
表紙や冒頭だと、仕事で知り合った2人のちょい悪ロックな恋模様かと思うじゃないですか!
しかーし!本作品の魅力が発揮されるのは1巻中盤から!
2人のピュアで一途で、そして切ない⋯そんな純愛が丁寧に描かれているんです!
試し読みじゃ、この作品の良さは分かりません!
騙されたと思って1巻を購入して下さい!絶対ハマりますから!
主人公は、ギターの才能に愛された椎名と、そんな椎名から一途に愛されるアラタ。
序盤では、椎名が音楽活動を休止しており、海外からフラっと帰国した彼が訪れるのは必ずアラタの元であることしか情報が明かされません。
そしてストーリーが進むにつれ、2人の関係性や、なぜアラタが編集者になったのか、なぜ椎名は音楽活動を休止したのか、という謎が明らかになっていきます。
ストーリーの面白さはもちろん、謎解きのように組み立てられた構成には唸ります!
ロックという激しく奔放な世界(イメージは黒)を背景にしながら、描かれているのは美しく真っ白な「純愛」。
もう、そのギャップとコントラストがたまりません。
宗純はアラタが大好きで、アラタが世界の中心で、アラタだけを見ていたい人。
アラタにも好きでいてほしい、認められたい、それが宗純の原動力。
しかし、アラタにとって自分は価値のない存在になったのでは…と思った時、宗純のメンタルは限界を迎えます。
と同時にそれは、ずっとアラタに依存してきた宗純が自分の足で立つチャンスでもありました。
宗純はアラタから離れる決心をし、自分探しの旅に出て、寂しくなってはアラタの元に戻ってくるという生活を繰り返します。
アラタは、宗純を引き留めたくても引き留めることができません。
それは昔、宗純を置き去りにしてしまった負い目があるから。
宗純の才能に惚れながら、天賦の才能への嫉妬に苛まれていたアラタ。
冷静沈着な優等生が初めて味わった劣等感…そりゃ、しんどいですよね。
でも宗純と離れて、自分の気持ちを思い知って、宗純のギターに再び触れて、編集者として宗純と仕事を重ねるにつれ、そんな負の感情も昇華していきます。
そして、宗純がアラタの元に再び戻ってきた直後、あの感動的なステージが実現するのです!
もう涙なしでは読めません!
ウノハナ先生が描くキャラとロックとの親和性も高く、視覚的にも完璧ですよ!