ジャルディニエの愛した毒花【単行本版】【シーモア限定特典付】
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ジャルディニエの愛した毒花【単行本版】【シーモア限定特典付】

椛嶋リラコ

布の柔らかさ調度品の重厚さまで美しい

ネタバレ
2026年7月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ ページを開くと、ミュシャやビアズリーを思わせるアールヌーボーの世界が広がります。
光のミュシャの様な白と金に縁どられたキラキラとした艶めかしい獣人たち。
そして、強い光の影ビアズリー、毒と血が流れるような神経質で張り詰めたコントラストのあるストーリー。
300ページを超えるボリュームがありながら波打つ髪の美しさ、みつめる瞳の怪しさにページをめくる手は休みませんでした。

旅人オルと美しいヒゲナシ獣人アコニ。
オルの隔てのない優しさと温かさに惹かれてゆくアコニ。
オルもどこか儚さを残す気丈で優しいアコニを知りたいと思うようになります。
その過程が緩くふわりとして、ツンしか持っていなかったアコニが甘えたのカワイイ猫に。
この猫を抗うなんて到底無理なお話。
でもアコニがこのあたりからどんどん女の子の容姿になってきちゃうんです。
私は男が男と恋愛するのが好きなので、美しい女の子は少し盛り下がってしまう。
残念。
特級美なので眺めていても幸せになるのでOKですけども。
多分ここからが一番盛り上がるところ。
一等ドラマチックな展開へと舵がきられます。
作画がもうドラマチックですから倍々で大変。
虐げられる獣人の描写はまさかと思う展開があり、もしかしたら地雷を踏む危険性があります。
欠損が苦手な方は回れ右です。
しかしそれすらも美しくビーナスのように描かれてしまうのだから参ります。
後半、少し駆け足ぎみだったことは残念。
そして他アンソロに番外編が…なぜ格納してくれなかったのか。
読みたい衝動を必死に抑えとります。

とてもとても美しい大作。
シルクハットの紳士たちが娼館にやってくる様はゾクゾクとしました。
カッコいい…紳士…素敵。
最初から最後までとにかく美しい。
獣人のしなやかさを最大限魅力的に描かれた作品。
美しさを求めるならば買いです。

**322ページ**
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