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今月(5月1日~5月31日)

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シーモア島
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投稿レビュー
  • 欲望バス

    望月花梨

    大好きな作品です!
    2019年7月26日
    10代前半の時に出会い、当時とても衝撃を受けた作品です。20年以上前の作品だと思いますが今読んでもやっぱり色褪せないです♦



    望月先生の作品の思春期特有の歪みと潔癖さを上品に、かつ絶妙な暗さで描いた世界観が大好きで、
    学生社会にうまく溶け込めなくても生きていていいと思えて幼い頃にとても勇気付けられました。

    「コナコナチョウチョウ」と「欲望バス」、「2人の距離」が特に好きでした😄
    少女時代にこの作品に出会えて良かったと今でも思います。


    望月先生の本当に初期の作品なので絵や運びに所々ぎこちなさがありますが、それがまたなんとも言えない風情があって良いです。

    静かな作品ばかりなので好みは完全に分かれると思うのですが、暗い作品が好きな方、詩的な作品が好きな方は特にお勧めです!
  • 櫻狩り

    渡瀬悠宇

    耽美・純愛・エロティック
    2010年12月25日
    渡瀬先生の新境地、といった所でしょうか。

    この方といえばファンタジーやドタバタ色が強いイメージだったのでこの系統はお手並み拝見とばかりに購入しましたが、正直意外なほど面白かったです❗
    この作者さん本当はこういうのが書きたかったのでは?と思ってしまうくらい、丁寧に耽美な世界観を描き切れていたと思います。



    受験のため上京した田神正崇はひょんな事から侯爵家の令息・斉木蒼磨の家に書生として住み込み始めます。

    謎めいた麗人・蒼磨を慕い彼にただ真っ直ぐ忠義を尽くす田神に、凍てついた心を持つ蒼磨も次第に惹かれてゆき2人の距離は縮まるかのように思われましたが・・・
    蒼磨の周りでは不可解な事故や死が相次いで起こります。


    自害した蒼磨の母、
    蒼磨に亡き妾の面影を追い続ける父、
    開かずの蔵に幽閉されている美少女・櫻子、
    異常なまでに執着する書生・寺島、部下・吉野
    蒼磨を“診察”に訪れる医者・葛城・・・・


    蒼磨を取り囲む登場人物たちは彼を筆頭にみな暗く歪んでいて、

    田神の登場により少しずつ世界の均衡が崩れはじめ
    平穏だった田神少年の日常は次第に激しく狂ってゆきます。




    耽美、同性愛、近親相姦、暴力、エロ、サディズム、サスペンス、そして悲しいまでの“純愛”。
    あらゆる狂気が凝縮された、く残酷で甘美な物語です。




    戦前独特の世界観と言葉遣いをベースにしており、また暴力、性描写もかなりあるので好みは大きく分かれますが
    日本古来の暗くてエロティックな作風が好きな人は本当にハマると思います。


    ただエロや暴力的なだけではなく、彼らがそうなるに至った背景や心情も細かく描かれており
    ラブストーリーとしても完成度が高く、サスペンスとしても引き付ける展開で読み応えがありました。
    ラブシーンの描写に至ってはとても官能的で、お見事でした❗



    作中の蒼磨の田神への報われない愛の示し方がとても悲しくせつなくて、読んでいて思わず胸が詰まりました😢
    ラストも悲しいですが私はありだと思います。



    万人にお薦め❗という種類の作品ではありませんが、
    私はこの作品、凄く好きです。
    気になった方はまず一話購入を😃
  • モリのアサガオ

    郷田マモラ

    死刑とは何か
    2010年10月17日
    絵は正直かなり苦手だったのですが題材に興味があって、試しに一話読んでみたのですが・・・
    続きが気になってあっという間に142話読破してしまいました。
    面白かったです。


    「死刑とは何か?」という重いテーマを、新人刑務官『及川』と先輩刑務官、被害者遺族、そして死刑囚の交流を通じて深く掘り下げていく・・・といった内容の作品です。



    死刑という重い現実と、被害者遺族の思い、そして次々に露わになる死刑制度の不条理さと矛盾に主人公が傷つき絶望しズタボロになりながらも、人間として本当に大切なことを見失わずに成長していく過程と、
    最後に彼が辿り着いた死刑への「答え」が個人的に非常に共感できるものだったので、全体的にとても重い話ですが読後感は清々しく感動できるものでした。

    途中やや強引な設定や無謀な展開も時々ありましたが、それを差し引いても私は本当に読んで良かったと思います❗✨



    冒頭にもありますが、主人公・及川の憧れだった復讐鬼『渡瀬』との出会いから、すれ違い、一度は彼を軽蔑し、そして真実を知り、深く心を通わせて親友となったあと、及川自身の手で彼を処刑するシーンは思わず涙がこぼれました。

    ネタバレになるので詳しい描写は避けますが、決して許されない罪を犯した死刑囚達が抵抗し、わめき、そして最後の最後に悔い改め処刑されていく様も非常に胸を打ちます。

    被害者、加害者、刑務官・・・・死刑に関わる全ての人の気持ちを考えさせられる、深い作品だと思いました。



    絵柄、テーマ共に苦手な人も多いと思いますが、できれば沢山の人に読んで欲しいです。
    試し読みで興味が持てた人はドカンとパックがおすすめです❗
  • どうしても触れたくない

    ヨネダコウ

    心理描写が素晴らしい
    2010年3月29日
    前の会社での恋愛トラブルから心に大きな傷を負ったゲイの嶋。
    新しい会社では他人と距離を保とうとするが、そんな嶋にノンケの上司・外川は興味を持ち、どんどん踏み込んで来る。
    悪乗りした外川をきっかけに身体の関係を持つようになった二人は互いに惹かれ合うが、外川にはある悲しい過去があった・・・


    自分と外川の二つの過去に囚われ、嶋が必死に気持ちを抑えようとする心情や、始めは遊びだった外川が嶋の繊細さや傷の深さを知ってどんどん愛しくなっていく過程がすごく丁寧に描かれていて、読み進める度に二人の気持ちが伝わって胸がぎゅっと切なくなりました。
    話自体すごく珍しい設定ではないのに、とにかく丁寧な描写が読ませます!


    絵は癖があるように見えますがすぐ気にならなくなりました。
    いわゆるBLにありがちなフェチやエロに頼るのではなく、話をしっかり読ませるタイプの物語です。BLが苦手な人や初心者の人、切ない恋愛モノが大好きな人にはジャンル関係なくおすすめです!!
    本当に大好きな作品です♪
  • ブラッドハーレーの馬車

    沙村広明

    とにかく暗い(ネタバレ有
    ネタバレ
    2009年7月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 貴族ブラッドハーレー家の養女として引き取られたはずの孤児の少女達。しかし彼女達の本当の行く先は、無期懲役囚の暴動を抑制する為の性奴隷としての役割だった・・・
    というストーリーを軸に描かれたオムニバス形式の作品です。


    性描写がさほど多くなく絵も綺麗なので内容の割には読み易いですが、とにかくストーリーが物凄く暗くて、残酷です。話の展開に救いも殆どないまま終わるので、エロを期待している人や、女性にはキツいと思うのでまずお薦めしません。


    1~4話は性奴隷にされた少女達に直接焦点を当てた話で残酷度が高く、
    それ以外は囚人目線からの話(7、8話)や看守と少女の触れ合い(11、12話)やブラッドハーレー家に引き取られるのを夢見た少女や少年たちの話で構成されているため暴力的な描写は少なめです。

    作品として完成度は高いとは思うのですが、読後感が非常に重くまた読みたいとは思えないので、評価は2です。。。